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2018年8月30日

【主張】ロヒンギャ難民 帰還後の安全確保に取り組め

ミャンマーで少数派のイスラム教を信仰するロヒンギャと呼ばれる人たちへの迫害が激化し、70万人以上が難民となって隣国バングラデシュに逃れてから1年が過ぎた。

急がなければならないのは、ロヒンギャ難民の故郷への帰還である。ミャンマーとバングラデシュの両政府は昨年11月、難民の帰還を開始することで合意した。

ところが、合意から10カ月近くを経過しようとしている今も、ミャンマーに戻ってきたロヒンギャ難民は、ほとんどいない。

なぜなら、帰ったら殺されると、ロヒンギャ難民が恐れているからだ。

ロヒンギャはミャンマー西部ラカイン州を中心に、約100万人いたとされる。しかし、ミャンマー政府はロヒンギャに国籍を与えず、不法移民のように扱ってきた。

これに抗議するロヒンギャの一部武装勢力は昨年8月25日、ミャンマー政府軍を襲撃。これを受け、政府軍と治安部隊は、無関係なロヒンギャの一般住民をも弾圧した結果、大量の難民を生んだ。

ミャンマー政府は、軍による迫害があったことを認めず、治安上必要な対応であったと主張している。

一方で、国連人権理事会が設置したミャンマーの人権状況に関する国際調査団は今月27日、ミャンマー政府軍の対応は「過剰だ」と指摘。ロヒンギャの虐殺や拷問、性的暴行などの人道に対する罪を犯すに至っていると糾弾した。

ロヒンギャ難民の大半は、妊婦と乳飲み子を抱えた女性や高齢者であることからも、国連の指摘は正しいと言わざるを得ない。ミャンマー政府が最優先で取り組むべきことは、ロヒンギャの命の安全を確保することである。

日本の役割も大きい。

日本はロヒンギャ難民の帰還を促進するため、ラカイン州の送電網や道路、学校などの整備を支援するとミャンマー政府に約束した。

ミャンマー政府が設置したロヒンギャ迫害を調べる独立調査委員会のメンバー4人のうちの1人は、日本の大島賢三・元国連大使が務める。

真の民主国家は人権を最大限尊重する国である。そのことを日本がミャンマーに説得していきたい。

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