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2020年5月12日

【主張】新型コロナ治療薬 承認後も症例の分析に努めよ

新型コロナウイルス感染症の治療法確立に向けた一歩であるといえよう。厚生労働省は7日、同感染症治療薬として、抗ウイルス薬「レムデシビル」の製造販売を特例承認した。

新型コロナに関する治療薬が国内承認されるのは初めてであり、早ければ今月中にも医療現場での使用が始まる。投薬の対象は、原則として人工呼吸器や体外式膜型人工肺(ECMO)を使うなどしている重症患者だ。

レムデシビルによって一人でも多くの命が救われる意義は大きい。加えて、仮に感染拡大の2波、3波が到来して重症患者が増え続けたとしても、医療現場の崩壊を避けられる。

ただ、特効薬ではないことも指摘しておきたい。

レムデシビルを巡っては、副作用として肝臓の炎症や低血圧、急性腎障害などが報告されている。異例ともいえる速さで承認されただけに、厚労省は投薬結果に関する情報の把握に努め、症例の分析を引き続き進める必要がある。使用方法に改善点が見つかれば、速やかに医療関係者に周知すべきだ。

コロナ治療薬については、レムデシビルに続き、抗インフルエンザ薬「アビガン」が月内にも承認される見込みとなっている。

このほか、ノーベル生理学・医学賞を受賞した北里大学の大村智特別栄誉教授が発見した物質をもとに開発された抗寄生虫薬「イベルメクチン」など、新型コロナ治療薬として期待され、研究が進められている薬が増えている。

政府は、治療薬の開発を後押しすると同時に、副作用も含めた国民への情報提供を怠ってはならない。

改めて強調したいのは、治療薬の使用に際し、患者やその家族にしっかりと寄り添う姿勢が重要であるということである。

重症患者や家族は、コロナ感染という突然の事態に理解が追い付かず、治療に前向きな気持ちで臨めなくなるケースが少なくないという。

そうした不安感を解消するためには、患者が抱く治療上の疑問や投薬の効果、そして副作用などを患者・家族が納得するまで医師が丁寧に説明することが欠かせない。

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