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2020年4月29日

【主張】SDGsと新型コロナ 途上国への支援強化が必要に

すべての国連加盟国が2030年までの達成をめざす「持続可能な開発目標」(SDGs)は、貧困と飢餓の撲滅などに加え、感染症への対処も掲げている。従って、新型コロナウイルスへの対応も、SDGsに含まれることは言うまでもない。

新型コロナウイルス対策は、SDGsを実現する上で取り組む必要がある、あらゆる問題に及ぶことを強調しておきたい。

例えば、国連世界食糧計画(WFP)は21日、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で物流が滞り、最低限の食料の入手さえ困難になる人が世界中で急増し、2億6500万人に上る可能性があるという衝撃的な推計を発表した。

WFPによると、昨年に食料危機に陥っていた人は約1億3500万人というから、ほぼ倍増だ。飢餓のパンデミック(世界的大流行)にも備えるべき状況なのである。

こうした危機感を踏まえ、国連のグテレス事務総長は23日、新型コロナウイルスが世界中で猛威をふるっている影響を考慮し、SDGsの達成に向けた国際的な取り組みに関する新方針を示した。

事務総長が特に訴えていることは、途上国への支援の強化である。

日米欧や中国など20カ国・地域(G20)は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、1人当たりの国民総所得(GNI、1年間に得られる所得)がわずか11万円以下の最貧国を対象に、債務の返済を一時的に猶予することで既に合意している。

グテレス事務総長は、これを「途上国支援のための第一歩」であると評価し、さらに、中所得の途上国にも同様の債務救済措置を実施するよう求めている。G20は、この要請に応じる必要がある。

医療体制の拡充よりも、債務の返済に資金を充てている途上国は多く、病院や医療従事者の不足から、新型コロナウイルスの感染が爆発的に拡大する懸念が強いためだ。

現状では、自国のことで精いっぱいだという国がほとんどだろうが、「誰も置き去りにしない」とのSDGsの理念を忘れず、特に、日本など先進国は途上国にも目を向け、新型コロナウイルス対策を進めていくべきだ。

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