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【主張】介護崩壊の防止 感染リスク回避へ支援手厚く
新型コロナウイルスの猛威が介護の現場にも深刻な影響を及ぼしている。手だてを急がねばならない。
通所介護(デイサービス)と短期宿泊(ショートステイ)を実施している事業所のうち、全国858カ所が休業していることが厚生労働省の調査で明らかになった。
理由は感染防止だ。集団感染を起こした施設が相次いでいることが背景にあるとみられている。介護は利用者に直接触れる機会が多く、感染のリスクと常に隣り合わせだ。感染拡大が止まらない中、強い危機感からやむを得ず休業に踏み切ったのであろう。
しかし、利用者にとって介護サービスの停止は、心身の機能の低下に直結する。一人暮らしの高齢者の場合、サービスなしで日常生活を送ることが難しい人も多い。家族と同居していても、介助する人の負担が増して共倒れになりかねない。
休業事業所の割合はまだ全体の1.13%とはいえ、今後も増加することが予想される。奮闘する介護従事者をしっかりと支え、“介護崩壊”の事態を回避する取り組みが急務である。
まず重要なのは、感染を防ぐ取り組みだ。マスクや消毒液といった衛生防護用品の不足を訴える声は多い。特にマスクについては、都道府県が備蓄品を介護事業所に融通しているが、自治体によって差があると指摘されている。国による供給も含め手厚い対応が求められる。
施設を利用するサービスの減少に備え、訪問型サービスへの支援も欠かせない。コロナ禍を受けて国は、事業形態の枠を越えた柔軟なサービスを認め、例えば、デイサービスの職員でも利用者の自宅を訪れ入浴介助を行えるようにした。訪問介護は慢性的な人材不足なだけに、こうした取り組みを強めてほしい。
事業の継続支援も進めたい。休業したり業務を縮小した医療・福祉事業者の資金繰りを支える融資制度の拡充が、2020年度の補正予算案に盛り込まれている。積極的に活用されるよう国は周知に努める必要がある。
公明党は先週、介護分野の支援策を検討するチームを立ち上げた。具体策の提示を急ぐ方針だ。









