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2018年8月16日

【主張】新興国の通貨安 世界経済への影響が懸念される

中東の大国トルコで起きた通貨リラの急落を端緒として、通貨安が他の新興国に波及している。

新興国の通貨安は世界経済の波乱要因となりかねない。日本をはじめ世界の金融当局は、今後の動向を注視し、影響が広がらないよう努めるべきだ。

トルコ・リラが急落した背景には、急速に進むインフレを抑えるために必要な政策金利の引き上げを、同国が行わないことに対する金融市場の不信感がある。これに米国による経済政策が重なり、過去に例のない安値に落ち込んだのである。

ところが、自国通貨の価値を守るために政策金利を年40%に引き上げていたアルゼンチンでも、今回のリラ急落を受けて同国通貨のペソが史上最安値を更新した。さらに、インド・ルピーや南アフリカ・ランドがいずれも大幅に下落するなど、「トルコショック」が金融市場を揺るがす事態になっている。

新興国の通貨下落の根底にあるのは米国の利上げだ。

世界の投資家はこれまで、少しでも高い利回りを得ようと新興国に投資してきた。しかし、経済が好調な米国に投資する価値が高まったことで、新興国から資金を引き揚げる動きが強まり、これが通貨安につながっている。リラ急落を契機に、その構図が一気に顕在化したのである。

懸念すべきは世界経済への影響だ。

例えば欧州は、貸し付けなどでトルコとつながりが深い国が多いだけに、トルコ経済の混乱が及ぼす影響は小さくないとみられる。

日本も例外ではない。新興国の通貨が市場で売られると、成長が続く日本の円が買われるようになる。これにより円高が進めば、日本経済をけん引する輸出産業への打撃は大きい。

各国の株式市場も、トルコ・リラをはじめ新興国の通貨安の影響を見極めようと落ち着かない状態が続いている。

今回の問題の火元となったトルコは、金利の引き上げや国際通貨基金(IMF)による支援を検討すべきではないか。また、各国の金融当局は連携を強めてほしい。世界経済の危機回避に力を合わせることが求められている。

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