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2018年8月14日

【主張】スマート自治体 職員半減を見越した改革論を

自治体は、憲法が定める「地方自治の本旨」を地方行政の現場で具現化する重要な役割を担っている。

その自治体が、将来の人口減少社会にどう対応すべきかについて、政府の第32次地方制度調査会が来月から本格的に議論を始める。特に、市町村の職員が従来の半分になっても必要な住民サービスを提供できるかが問われる。

地域差の大きい地方行政を一律に見ることはできないため、調査会は、自治体の自主性が尊重されるよう、改革への多様な選択肢を用意してほしい。同時に、自治体も独自に将来像を探る議論をスタートさせる必要がある。

1971~74年まで毎年約200万人が生まれた団塊ジュニア世代が65歳以上になる2040年ころには、20歳代前半となる人の数は団塊ジュニア世代の半分程度と推計されている。その少ない労働力を民と官で分け合う時代がすぐそこまで来ている。

自治体の将来像の一つとして、総務省の有識者会議「自治体戦略2040構想研究会」は、「スマート自治体への転換」「公共私によるくらしの維持」を7月の報告書で提起し、注目を集めた。

スマート自治体とは、人工知能(AI)など先端技術を駆使して事務の自動処理を進め、そのためのシステムも自治体間で標準化、共通化してムダな重複投資を避けることをめざす構想だ。

公共私の協力では、自治体(公)が医療・介護、子育て支援など全ての住民サービスを提供するのではなく、地域団体(共)と連携したり、また、乗り物や住居など個人所有の資産を他人に貸し出すシェアリングエコノミーの活用や民間企業(私)の進出によって実施する体制をめざす。

そのためには、自治体の指導力で地域や民間団体と合意を作り、新たな地方行政の姿を作る必要がある。この作業は事務の自動化とは次元の異なるものであり、知恵と実行力が要求される“もう一つのスマート化”と言えよう。

「地方自治の本旨」は自治体の自主性を守る団体自治と、自治体の意思は住民が決める住民自治の二つの原則からなっている。スマート自治体には住民と共に歩む力があるかどうかも問われる。

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