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2020年4月11日

【主張】外出自粛とDV 被害増加に備え支援強化を

女性の地位向上などをめざす国連女性機関(UN Women)は7日、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための外出制限が各国で実施され、自宅で過ごす時間が増えることにより、女性や子どもがDV(配偶者などからの暴力)を受ける危険性が高まっているとの警告を出した。

 健康面や経済的な不安を抱えた状態で自宅待機が続くことで緊張が高まり、加害者が家庭内で暴力を振るう恐れがある。外出制限はやむを得ないとしても、それによって女性や子どもなどが暴力にさらされる状況は看過できない。

 フランスでは外出制限が始まった3月17日以降にDV被害が30%増加し、英国は電話などによる相談件数が25%増えている。米国やドイツ、スペインなどでも被害の拡大を受けて避難場所となるシェルターを要望する声が高まっている。

 日本では7日に緊急事態宣言が発令され、対象の7都府県を中心に本格的な外出自粛が始まった。実施期間は5月6日まで1カ月間に及ぶ。政府はDV防止へ対策を講じる構えだが、被害の増加に備え実施を急ぐべきである。

 被害者支援団体には「夫が在宅ワークになり、子どもも休校となったためストレスがたまり、夫が家族に暴力を振るうようになった」との声が寄せられるなど、既に兆候が表れている。相談や保護に関する支援体制を強化する必要があろう。

 見落としてはならないのは、暴力を振るう相手が常に在宅で監視しているため、面談や電話で支援を求められない人もいるということだ。

 DVは家庭内で発生するため、普段でも外部から把握しにくい。携帯電話のショートメッセージや、LINE、ツイッターなどのSNSのように、加害者に知られることなく相談できるオンラインの窓口も充実させるべきだ。

 シェルターについては、密集を避けるなど感染予防の視点も不可欠だ。利用者の一時的な増加にも柔軟に対応できるよう、ホテルや空き家などの活用も検討してはどうか。

 DVは命にも危険が及ぶ問題である。ウイルスへの感染を防ぐと同時に、被害を深刻化させるようなことはあってはならない。

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