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2020年4月10日

国の災害備蓄食フードバンクに

府省庁で初 農水省が4団体へ 
非常用ご飯1万2000食分

食品ロスの削減に向けて、賞味期限が近づいた災害時用の備蓄品について、未利用食品などを福祉施設や困窮世帯に無償提供するフードバンクに活用する動きが広がっている。農林水産省は昨年12月、国の機関では初めて、フードバンク団体などに寄贈した。3月末には、公明党が成立をリードした食品ロス削減推進法(昨年10月施行)に基づく「基本方針」も閣議決定され、食べられるのに捨てられる食品を活用する流れは一段と加速している。

農水省は昨年末、賞味期限が近づいた非常用ご飯1万2000食(1食280グラム)を四つのフードバンク団体などに無償提供した。同省はこれまで、自然災害時などのために備蓄してきた非常用食について、賞味期限が間近になったものを更新の際に廃棄してきたが、今回、運用を見直すことにした。

提供を受けた団体の一つ、「フードバンク桐生」(群馬県桐生市)は、生活困窮世帯などに渡すことにした。同団体は、191食分のご飯を、昨年12月と1月に分けて配り、年末年始の転職時期で収入が減った世帯などの生活支援に役立てられた。

同団体を運営する桐生市福祉課の吉田雅彦課長補佐は、「フードバンクで提供できる食料品は常に潤沢とはいえないので、農水省の提供は大変ありがたい」と話す。

今回、農水省から300食分を受領した東京都世田谷区の社会福祉協議会は、「国の機関が率先してフードバンクに寄付する動きがさらに広がってほしい」(渡邊裕司地域福祉課長)と期待を込める。

事業系に多い食品ロス

本来、食べられるのに捨てられる食品ロス量は現在、年間643万トン(2016年度推計値)。日本人1人当たりに換算すると、年間約51キロ分に相当する。

特に、統計がより詳しく発表されるようになった12年からのデータでは、事業活動を伴う排出量が家庭系を上回っており、国や事業者らの取り組みが急務になっている。

農水省大臣官房の秋葉一彦参事官は、「食品ロス削減の機運が高まる中で、今後もこうした取り組みを進めていきたい」と語る。

災害時用として備えられている農水省の飲食料品

同省には、本省職員約5000人の3日分程度の非常食として、お湯や水がなくてもすぐに食べられる非常用ご飯3万5000食、乾パン5140個、缶詰1620缶などが備えられている。これらの多くは、5年で賞味期限を迎えることから、今後も更新時には有効活用する方針だ。

公明訴え、地方機関でも拡大

全国に食品ロス削減を広げるため、3月3日の参院予算委員会で公明党の新妻秀規氏は、農水省地方機関や他府省庁でも災害備蓄品のフードバンクへの有効活用を進めるよう訴えた。

公明党の訴えから国の地方機関でも災害備蓄品を活用する動きが始まっている。

同北海道農政事務所の帯広支局は同24日、フードバンクへの支援活動の一環で、道十勝総合振興局に対し、賞味期限が迫った災害備蓄品を無償提供した。

栄養補助食品120個、おかず缶168缶を受領した十勝総合振興局の担当者は、「子ども食堂を運営したり、生活困窮者を支援する福祉関係団体に提供し喜ばれた」と語る。

半減の目標達成へ国民運動を推進

党食品ロス削減推進プロジェクトチーム(PT) 竹谷とし子座長(参院議員)

公明党が主導した食品ロス削減推進法により、国や自治体、事業者などが国民運動として食品ロス削減に取り組むことになり、推進の大きな原動力になっている。

先月、閣議決定した基本方針を巡っては、党PTが昨年12月、20項目の具体策を政府に申し入れた。同方針には国や自治体による災害備蓄食の有効活用に加え、フードバンク団体と自治体との連携、製造・納入・販売までの期限を定めた商習慣見直し、賞味期限間近な商品に対する消費者向けポイント付与の取り組みなど、党の主張が随所に反映された。

食べられる食品の廃棄を減らすことは、資源の有効利用とともに、廃棄の過程で排出される温室効果ガスの抑制につながる。国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」にも掲げられている食品ロス・廃棄の半減という目標達成に向け、関係各団体との連携を強めながら全力で頑張っていく。

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