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2018年7月27日

がん患者の外見ケア 適切な情報提供、医療支援を

治療法や検査技術の進歩により、がん患者の5年生存率は10年ほどの間に53%から62%に伸び、早期がんの多くで90%を超えている。

 がんが治った人や、治療を受けながら仕事などの社会生活を営む人は、今後ますます増えるであろう。治療と仕事の両立をはじめとする生活支援を一層進め、がん対策の柱の一つである「がんとの共生」を実現したい。

 こうした中、注目されているのが「アピアランスケア」である。

 アピアランスとは英語で「外見」を意味する。がん患者の体には、手術や抗がん剤、放射線などにより、傷痕が残ったり、皮膚や爪の変色、脱毛といった外見の変化を生じることがある。がん患者にとって治療前とは異なる自分の姿は、仕事や交遊をする上で大きな障害となりやすい。

 こうした外見変化に関するがん患者の悩みに対し、医学的、技術的、心理的に支援するのがアピアランスケアである。国立がん研究センターや神奈川県立がんセンターに専門機関が設置されるなど、アピアランスケアに取り組む医療機関は着実に増えている。

 ただ、大きな課題がある。

 がん患者からの相談は「再び生えてきた髪を染めても大丈夫か」「変形した爪を市販の合成樹脂を使って整えても問題はないか」などさまざまだが、研究データが乏しいこともあり、対処の方法を巡り不適切な情報が流れているケースが少なくないのだ。

 実際、国立がん研究センターには、根拠のない情報や実生活に合わない情報に戸惑う患者や医療関係者からの質問が、数多く寄せられているという。こうした現状を放置していては、思わぬ健康被害を招きかねない。医学的な根拠に基づいた的確な支援を受けられる環境づくりが必要だ。

 公明党は先週、加藤勝信厚労相に対し、がん対策の充実に向けた提言を申し入れた。この中では、医療用ウイッグ(かつら)や補整下着なども含め、アピアランスケアについての実態把握や研究を進め、支援のあり方について検討するよう求めている。

 政府は取り組みを急ぎ、がん患者の“心の痛み”にまで寄り添うような、きめ細かい支援策につなげてほしい。 

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