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2020年3月30日

【主張】新時代の民法 消費者保護へ約款のルール確立

生活に身近なルールを定めた民法が4月1日から大きく変わる。民法が誕生して以来、約120年ぶりの大改正が動き出す。特徴の一つは、消費者を守るために、企業が契約内容を一方的に定める約款に関し、新たにルールを定めたことだ。

新時代の民法の施行が、約款の規制を通し、公正で活力あふれる社会の基盤となることを期待したい。

この改正民法が成立したのは2017年5月。それまで、学界、法曹界、経済界から多くの意見が寄せられた。その中で、最後までもめながらも消費者保護のために規制が必要とされたのが約款だった。今回の改正によって、企業本位の約款に対し、消費者保護の視点が確立された。これは高く評価できる。

約款に細かい字でびっしり書かれた条項を全て理解して同意することは通常、無理である。しかも、約款の内容を一方的に変更できたり、将来のトラブルを見越して悪質な免責条項を忍ばせるということもある。そのため消費者の約款に関する不満、不信は後を絶たない。

そこで新しい民法は、信義則に反して顧客の利益を一方的に害する不当な条項を無効と定めた。例えば、ある商品を購入するのに、別の商品の購入を押し付ける「抱き合わせ販売」などが典型例だ。また、約款の変更も「当社の都合により」だけでは認められず、諸事情に照らして合理的な場合に限った。

約款は現在の消費生活に不可欠である。企業が不特定多数の顧客に対し、あらかじめ詳細な契約内容を提示し、一方的に同意を求めることができる約款という仕組みがあるため画一的内容の契約を大量に結ぶことができ、経済も円滑に動く。顧客ごとに契約内容を変えることが難しい保険契約や電車の利用など多くの場面で利用されている。だからこそ約款の信頼性向上が要請される。

現在は、消費者優先が国際標準になっている。市民社会の基本を定める民法の中に消費者本位の約款のあり方を定めることができたのは、新時代の民法にふさわしい成果である。民法と共に、消費者保護の理念をさらに深める必要がある。

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