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2020年3月24日

コラム「北斗七星」

世界遺産の合掌造りで知られる岐阜県白川郷や富山県五箇山。かつてこの山間の地域を縫うように走り、名古屋と金沢を結ぶ名金線というバス路線があった。延長260キロ、「日本最長のバス路線」ともいわれた◆名金線が走った区間は「さくら道」とも呼ばれる。この路線の国鉄バスの車掌だった佐藤良二さんが、「太平洋から日本海まで沿道を桜でつなごう」と、仕事の合間に10年以上にわたって2500本余りを植樹した◆佐藤さんは病気のため47歳で亡くなったが、その生きざまは小説や映画にも描かれた。佐藤さんをそこまで突き動かしたのは、「桜には人を喜ばせる力がある」との思いからだった◆東日本大震災から1カ月後。被災した宮城県石巻の街を見渡す日和山公園では、その年も400本の桜が花を咲かせた。満開の桜に復興への勇気を得た被災者も多かっただろう。日本人は、桜に平和や幸福への願いを込めてきた◆今年、東京では観測史上最も早い今月14日に開花し、今は満開に咲き誇っている。全国でも開花の便りが相次ぐ。例年なら桜に祝福されるはずの卒業式が、今年は新型コロナウイルスの影響で中止や縮小を余儀なくされた。寂しいことかも知れない。しかし、どの年よりも希望に輝く人生の門出となることを万朶の桜とともに祈りたい。(千)

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