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2020年3月24日

タクシーで通学支援

小学校から遠い地域の切実な願い実現 
山口・美祢市

山口県美祢市は今年1月から、遠距離などで学校に通うのが困難な地域に住む小学生に対し、タクシーによる通学支援をスタートさせている。この支援策は「一人の声」を聞く公明議員の尽力で実現した。

「友だちと一緒になれてうれしい」

通学支援の実現を喜び合う岡山市議(右端)と、(左から)党員の山田さん、母親の京子さん、春陽さんら

今回の通学支援の対象は同市美東町に住む5人の小学生。「別の学年のお姉さんたちと一緒に通学できてうれしい」。そう声を弾ませるのは、5人の中で、最も通学が難しい小学2年生の吉野春陽さんだ。

春陽さんの通学路は、人通りが少ない山道で、高低差もある

入学時、両親はスクールバスでの通学を望んだが、運行できるのは、国の基準で通学距離が小学校で4キロ以上から。吉野さん宅は基準に届いていないものの、徒歩通学では「イノシシやシカが出る」という山道を3キロ以上歩く。最寄りのバス停までも同じ道で1キロほどある。やむなく家族が車で送迎していた。

市教育委員会の河村充展教育総務課長によると、通学困難の問題について「2008年の合併以前の旧市町ごとに支援策がまばらだった。さらに少子化に伴う学校の統廃合で遠距離通学が増加し、かねてより市全体の大きな課題になっていた」という。

そこで、市は長年の協議を経て、独自に「通学困難認定基準」を制定。今年4月から市立の小中学生を対象に、高低差が大きい通学路で2キロ以上の場合や、人通りが少ない道が続く場合などに、スクールバスやタクシーなどで支援することを決めていた。

“小さな声”届いた!

市教育委員会の河村課長から今後の支援策を聞く岡山市議(右)

吉野さん宅の実情を、地域の党員・山田恵子さんから聞いた公明党の岡山たかし市議(市議選予定候補)は、市教育委員会に支援を求め、「美東地域については特に厳しい通学環境」として、市の独自基準の前倒し適用を要請。これが実り、1月から春陽さんら5人が一緒にタクシーで通学することになったのだ。

母親の京子さんは「切実な願いがかなった。本当にありがたい」と感謝。岡山市議は「市は将来的に全域スクールバス化をめざしている。楽しく学校に通える街をめざし力を注ぎたい」と話していた。

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