公明党公明党

公明党トップ / ニュース / p6016

ニュース

2018年7月13日

米中の貿易摩擦 一方的な制裁は世界経済に打撃

米国と中国の二大経済大国の通商摩擦が拡大し、貿易戦争へと発展している。

トランプ米政権は10日、衣料品や食料品など6031品目(約22兆円相当)の中国からの輸入品に10%の追加関税をかけることを発表した。中国からの輸入全体の半分に関税を課す異常事態となる。中国は米国に報復する構えだ。

この米国の強硬姿勢の背景には大きく二つある。輸入額が輸出額を上回る貿易赤字の拡大と、台頭している中国への警戒である。

米国のモノの貿易赤字は、2017年に前年と比べて約8%増の7956億ドル(約88兆円)に達した。このうち、中国に対する貿易赤字は全体のほぼ半分を占める3755億ドル(約42兆円)に上る。

米国は、中国が世界一の生産量を誇る鉄鋼とアルミニウムに高関税をかけた。日本や欧州諸国などからの輸入も対象に含めたため、欧州連合(EU)は、米国の輸入品の関税を引き上げた。

加えて、米国は、中国の産業用ロボットや工作機械をはじめとするハイテク製品など818品目にも追加関税をかけた。中国が掲げる産業高度化戦略「中国製造2025」で力を入れている先端技術分野のハイテク製品を、狙い撃ちした措置であると言える。

さらに米国は、高関税の対象を、より生活に身近な中国からの輸入品にも広げようとしている。

中国には、日本や欧米諸国などの企業の工場が集まっている。日本などから輸入した部品を組み立てた製品を、米国に輸出するケースは多い。高関税で米国への輸出が停滞すれば、世界経済全体が打撃を受けることを、米国は重く見るべきだ。

もちろん、世界貿易機関(WTO)が11日に公表した貿易政策審査報告書の指摘の通り、国有企業を多額の補助金を支給して優遇する半面、外国企業の参入には厳しい規制をかけるなど、中国の市場は依然、閉鎖的だ。他国の技術に対する中国の知的財産侵害も深刻な問題である。

かといって、米国が一方的な制裁措置に踏み切るのは許容できない。WTOのルールに則り、日本や欧州諸国と連携し、中国に改善を迫る努力を進めるべきである。

公明新聞のお申し込み

公明新聞は、激しく移り変わる社会・政治の動きを的確にとらえ、読者の目線でわかりやすく伝えてまいります。

定期購読はこちらから

ソーシャルメディア