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コラム「北斗七星」
「古来から力士の四股は、邪悪なものを土の下に押し込む力があると言われてきました」。浪速の風物詩、大相撲春場所。初日の八角信芳・日本相撲協会理事長のあいさつに心が震えた◆史上初の無観客開催。「大相撲の持つ力が日本はもちろん世界中の方々に勇気や感動を与え、世の中に平安を呼び戻すことができるよう、一丸となり、全力で努力する所存です」。全幕内力士が土俵下で整列する中での異例の“宣言”は闘志の表れだったのだろう◆新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。そのウイルスを四股の意義から「邪悪なもの」とするあたりは、痛快でさえある。無観客は残念至極だが、テレビ桟敷での観戦には、取組とともに新たな楽しみも。臨場感ある音が聞こえるからだ◆勝者の力を示すような弓取り式。力士がぶつかり合う音もすさまじい。弓取り式は織田信長が無敵の宮居眼左衛門に弓を与えたのが始まりとされ、立ち合いで力士が体に受ける力は「1トンを超える」(桑森真介著『大相撲の見かた』平凡社新書)◆ちなみに225年前、横綱谷風は悪性のインフルエンザ「御猪狩風邪」で落命。江戸は深い悲しみに包まれたという(十枝慶二著『だれかに話したくなる相撲のはなし』海竜社)。人々の命と生活をどう守るのか。懸命に働いてきた公明党が一段とギアを上げる時である。(田)









