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2020年3月10日

【主張】大震災9年 一人に寄り添う復興さらに

あす東日本大震災から9年の節目を迎える。鎮魂の祈りを捧げつつ、復興への思いを新たにしたい。

災害公営住宅の整備は、岩手県が98.3%、宮城、福島の両県では100%が完了し、沿岸部のインフラはほぼ仕上がりつつある。原子力災禍の爪痕が残る福島県では、帰還困難区域の一部で避難解除も始まった。「復興・創生期間」の終了まで残り1年となり、復興は着実に進んでいるといえよう。

一方、いまだ4万7737人が避難生活を余儀なくされ(2月28日現在)、今も慟哭する人がいることを忘れてはならない。「俺には復興なんてないからさ」。震災で妻子を亡くして故郷を離れた男性は、9年目を迎える心境をこう続けた。「心にできた穴はすっぽりと空いたままさ。それでも生きるしかない。今の生活にも慣れてきたしね」

9年の月日が過ぎても、一瞬にして大切な存在を失った人々の痛みが癒えることはない。だからこそ、「『人間の復興』『心の復興』に終わりはない」(井上義久副代表)との視点に立った“一人に寄り添う”支援が欠かせまい。

わが国では近年、地震や豪雨などの自然災害が頻発し、“災害列島”の様相を呈している。いつどこで大規模災害に見舞われるか分からない。今こそ、東日本大震災の被災地の経験と知見を最大限に生かし、「防災・減災・復興」を政治の主流にせねばならない。

この時期、新型コロナウイルスの影響は東北の被災地でも暗い影を落とす。各地で開催予定だった追悼行事の中止や縮小が相次いでいる。

同時に、中学校の卒業シーズンを迎えているが、その卒業生の中には9年前、幼稚園や保育所の卒業行事を経験できなかった子どもたちが少なくない。彼ら彼女らの心痛は計り知れない。

3.11は犠牲者と避難生活を送る被災者を思う一日としたい。そして、9年前の出来事を見つめ直し、何を伝えていくべきか考えたい。

被災者一人一人が「当たり前の生活」を取り戻すため、自然災害から「未来の命」を守るために。公明党は誓う。「人間の復興」の旗を掲げ続けることを。

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