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2020年3月9日

【主張】サイバー攻撃 テレワーク狙い急増、対策強化を

新型コロナウイルスの感染拡大に対する警戒が強まっている中、もう一つのウイルスが猛威を振るっていることにも注意する必要がある。

インターネット上にはびこるウイルスだ。パソコンのファイル(文書や画像といったデータなどを一つにまとめて保存したもの)に感染し、情報を盗んだりする。

ウイルスだけではない。パソコンの中で細菌のように増殖する「ワーム」や、寄生虫のように気付かぬうちにパソコンに侵入している「トロイの木馬」なども、ウイルスと同様の実害をもたらす。これらは「マルウエア」(不正なプログラム)と呼ばれる。

今、マルウエアを用いるなどしたサイバー攻撃が急増している。

警察庁が5日に公表した調査結果によると、サイバー攻撃に関連する、ネット上の不審な通信は、2019年の1年間で1日平均4192件。18年と比べると約1.5倍に増え、過去最多を更新したという。

同庁は、この背景に、パソコンなどを使い、職場以外で働く「テレワーク」の普及があると指摘する。現在、新型コロナウイルスの感染防止に向け、企業が積極的に導入を進めているだけに、対策を急がなければならない。特に確認すべきは、通信が暗号化されているかどうかである。

例えば、自宅でパソコンを使って仕事をする場合、セキュリティー対策が不十分な自宅のネットワークに接続して、マルウエアに感染したという事例は多い。また、飲食店などで利用できる、パスワード入力の必要がなく便利だが、安全対策が施されていない無料の無線LAN(Wi―Fi)に、うっかり接続してしまうこともある。

こうしたケースの接続でも暗号化でき、導入も簡単なVPN(仮想専用線)などの利用を徹底することが重要だ。

サイバー攻撃の理由はさまざまだ。企業の情報を盗もうとするものもあれば、社会を混乱させたいだけの愉快犯的な攻撃もある。東京五輪・パラリンピックの開催も迫ってきた。世界的スポーツイベントはサイバー攻撃の格好の標的になる。今後も増えるであろうサイバー攻撃対策の強化が急務だ。

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