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市役所へ 円滑に手話相談
聴覚障がい者 LINEを活用
大津市
大津市はこのほど、聴覚障がい者が市役所への問い合わせなどを円滑にできるよう、「おおつ手話サービス」を開始した。利用者はスマートフォン(スマホ)やタブレット端末などからLINEのビデオ通話機能を使い、市役所の職員と手話でやりとりができる。県内初の試み。推進してきた市議会公明党(浜奥修利幹事長)が、利用状況などを聞いた。
スマホから“ビデオ通話”で
手話サービスの利用状況などについて実状を聞く市議会公明党のメンバー(奥側5人)
サービスの利用対象は、聴覚障がいの身体障害者手帳を保有する市内在住者で、事前に書類での登録申請が必要。登録完了後、同サービスで使用するLINEアカウントを自分のLINEに追加すると利用できる。市役所に常駐している手話通訳者が、役所の開庁時間内で行政手続きの問い合わせのほか、病院の予約変更の仲介依頼などに対応する。
利用者は自分のスマートフォンなどを使うため、自宅や外出先でも市役所に問い合わせができるようになった。利用の際は、LINEの文字入力か、ビデオ通話のどちらか利用しやすい方が選べるため、手話を習得していない中途失聴者も使いやすい。
市障害福祉課によると、市内の聴覚障がいの身体障害者手帳を持つ人は約1100人で、このうち約100人が手話で日常の用事を済ませている。
同サービスの利用登録者数は、3月4日現在で49人。山内和夫課長は、LINEは送り先の相手がメッセージを見ると「既読マーク」が付くため、「見てもらえているという安心感がある」といった利用者の声を紹介していた。
聴覚障がい者は電話ができないため、これまでは携帯電話のメールやFAXで問い合わせており、手間がかかっていた。同課の職員で、手話通訳者の木村真知子さんは、「FAXでは相談内容の基本的な情報を確認するのに何往復もやりとりしていた」と指摘。詳細の確認が難しく、相談者の家を直接訪問することもあったという。木村さんは「ビデオ通話によって、お互いの顔が見られるのでコミュニケーションが円滑になった」と導入の効果を話していた。
公明 施策を強力に推進
大津市は、手話が言語であるとの認識に基づき、手話施策の推進などを目的とする「大津市手話言語条例」を2019年1月に施行し、手話への理解を広め、多くの市民が手話を使えることをめざしてきた。手話サービスは市手話言語条例に則した取り組みの一環だ。
同条例の制定については、市議会公明党が大津市ろうあ福祉協会からの要望を受け、清水ひとみ議員(現・滋賀県議)が18年2月定例会で早期制定を訴えるなど、強力に推進してきた経緯がある。
また、これに先立ち、17年11月定例会では同議員がビデオ通話機能を活用した手話通訳サービスの導入を訴えるなど、行政サービスのバリアフリー化も推進してきた。
浜奥幹事長は「聴覚障がい者のさらなる利便性の向上とともに、多くの関係者に利用してもらえるよう広報についても推進していきたい」と語っていた。









