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参院予算委での公明党の質疑(要旨)
西田実仁参院会長
新妻秀規参院議員
3日の参院予算委員会で、公明党の西田実仁参院会長と新妻秀規氏が行った質疑(要旨)を紹介する。
新型肺炎対策
デマ情報 SNSで反論迅速に
西田実仁参院会長 新型コロナウイルスでは誤った情報やデマが流れ、目に余る。SNS(会員制交流サイト)などで一つ一つ反論していくスピードある対応が必要だ。
安倍晋三首相 専門家から的確に間違いを指摘し、国民に正しい情報を伝えるようにする。
西田 首相は(2日の参院予算委で)、新型インフルエンザ対策特別措置法改正の検討を明言した。新たな医療施設の設置や、マスク、消毒液などの高値転売の禁止、金銭債務の支払い猶予も視野に入るのか。
首相 国民生活への影響を最小化するため、緊急事態宣言の実施も含め、新型インフルエンザ対策特措法と同等の措置を講ずることが可能となるよう、立法措置を早急に進める。
西田 公明党が要請して対策本部に設置された専門家会議に法的根拠を持たせる必要がある。
首相 新型インフルエンザ対策特措法で「基本的対処方針を定める時は、感染症の専門的な知識を有する者の意見を聴かなければならない」とされ、専門家の関与が法的に位置付けられている。こうした仕組みを参考にする。
西田 “瀬戸際の2週間”とは、どのような意味か、もっと分かりやすく国民に発信してほしい。
首相 国内の感染拡大を防止するために極めて重要な時期だ。急速な拡大となれば、現在の医療提供体制の能力を超える危険性も出てくる。(感染者数増加の)山を小さくすることで、確保している医療提供体制での対応が可能になる。
PCR検査
保険適用で厚労省「自己負担分は公費」
西田 (感染を判定する)PCR検査について、いまだ迅速に検査を受けられない例もある。
稲津久厚生労働副大臣(公明党) 今週中にはPCR検査に保険適用する。また、地方衛生研究所の検査体制の強化などを進めるといった取り組みを総動員することで、医師が検査を必要と判断する方が、検査を受けられるようにしていきたい。
西田 公明党は、政府への第2次提言(2月27日)で、検査を医師が必要と認める場合の基準の明確化、統一化を求めている。また、PCR検査の保険適用の際、患者の自己負担分は全額公費で賄うべきだ。
稲津厚労副大臣 医師が必要と判断する点については、さらに明確な基準を示す。保険適用については、行政検査と同様の趣旨で行われることを踏まえ、(自己負担分を)公費負担とする方向で進める。
西田 ドラッグストアにマスクが並べられてもすぐに売り切れてしまう。抗がん剤治療中のがん患者など、定期的に病院に通わなければならない方は、院内感染から身を守るためにも、マスクは必ず必要だ。患者の主治医を通して優先的にマスクを配布する仕組みを検討できないか。
首相 必要度の高い方に、しっかり届くよう努力する。
西田 日本版CDC(米国の疾病対策センター)の設立をはじめとして、感染症対策の抜本的な拡充強化が必要だ。
首相 CDCのような組織を念頭に置きながら、組織を強化していくことは重要な視点だ。今後、見直しを進め、危機管理の対応力を一層高めたい。
中小・小規模事業者
思い切った資金繰り策示せ
西田 個人事業主などの確定申告期限の1カ月延長について聞く。当初の申告期限である3月16日より遅く提出する場合、遅れた理由などを申告書に記載する必要がないとの理解でよいか。決算書などが組めない法人に対する手当ては。
田島淳志国税庁次長 3月17日以降に申告書を提出する際、その理由を記載する必要はない。法人でも、やむを得ない事情で申告納付などが困難な場合、期限を延長することが可能となっている。十分配慮しながら対応していく。
西田 中小・小規模事業者から「体力のない企業がバタバタ倒れてしまう」と悲鳴が上がっている。これまでにない、思い切った施策が必要だ。
首相 資金繰りについて多数の相談が寄せられている。第2弾となる緊急対応策では、強力な資金繰り対策をはじめ、実効的な支援策を講じていきたい。
西田 中小・小規模事業者の場合、無担保・無保証の小規模事業者経営改善資金(マル経融資)により資金調達しているケースが多い。今般の感染症に対し、新たなマル経融資の特例を設けてはどうか。
梶山弘志経済産業相 セーフティネット貸付の要件緩和などで対応している。資金繰りに万全を期す観点から、どのような措置が必要か検討したい。
西田 衛生環境激変対策特別貸付の貸付上限3000万円を5000万円まで引き上げてほしいという要望が寄せられている。
稲津厚労副大臣 旅館、ホテルを経営されている方には、特別貸付の活用を図ってもらう。貸付上限の引き上げなどの要望を含め必要な対策を講じたい。
質問する新妻氏=3日 参院第1委員会室
学校の一斉休校
休業補償、フリーランスも
新妻秀規氏 一斉休校の措置について聞く。児童生徒らの学習に著しい遅れが生じないよう、どのように学習を補っていくのか。
萩生田光一文部科学相 児童生徒の学習の支援方策の一つとして、文科省ウェブサイトに、家庭学習での工夫例を紹介したポータルサイトを開設した。引き続き、学習の支援方策に取り組む。
新妻 医療従事者、介護従事者など、子どもを見るため休みたいが休めない方も多い。こうした方々の子どもが放課後児童クラブなどを優先利用する措置は可能か。また、仕事に行けるようにするための財政的、人的支援をどうするのか。
稲津厚労副大臣 医療、介護従事者の子どもや、低学年の子どもの優先利用など、特に配慮すべき事項について市区町村に周知することを検討したい。
放課後児童クラブを午前中から運営する場合や、支援の単位を新たに設ける場合に、保護者負担を求めない加算を創設する。
新妻 休業補償の新制度の内容について聞く。新しい休業補償の制度には、フリーランスが(対象に)含まれていない。支援の措置を検討してほしい。
首相 フリーランスを含む個人事業主についても、その声を直接聞く仕組みを作り、強力な資金繰り支援をはじめ、しっかりと対策を講じていく。
新妻 フリーランスの実態調査を踏まえ、前向きな検討をお願いする。
防災・減災
老朽インフラ 集中的な修繕必要
西田 インフラの老朽化問題が全国各地で顕在化している。危険度の高い道路や橋、トンネルに優先して予算を付け、短期集中的に修繕を施すことが政治の責任だ。
麻生太郎財務相 2020年度予算案では、老朽化対策を計画的、集中的に支援する個別補助制度を創設し、2223億円計上した。
赤羽一嘉国土交通相(公明党) 個別補助制度の創設で、向こう1年で9000橋程度、新たに着手することをめざす。安全・安心な地域づくりに貢献していく。
西田 7万橋あるという、一番危ない橋を短期集中的に修繕する必要がある。その作業を行うキャパシティーが建設業界にあるか。
国交相 国交省としては、遠隔地から労働者を確保するために人件費や交通費などを計上することを認める。1件当たりの工事発注金額も拡大する。
幼保無償化
書式統一で負担軽減図れ
少子化相「標準的な様式作る」
新妻 公明党は幼児教育・保育の無償化について、利用者、事業者の声を聞くため全議員で実態調査を行い、2月に最終結果を発表した。利用者の87.7%から「評価する」との声をいただく一方で、幼児教育・保育の「質の向上」「受け皿の整備」といった課題が分かった。
首相 御党の実態調査の結果をしっかり受け止め、関係省庁と緊密に連携し、幼児教育・保育の「質の向上」「受け皿の整備」に着実に取り組む。
新妻 幼稚園の預かり保育、保育所の延長保育のニーズが高まっている。「人繰りがなかなか厳しい」といった声を何回も聞いた。また、幼保無償化で増えた事務負担の軽減を求める声が62%に上り、私も訪問した全事業所で聞いた。事業者が自治体に提出する書類様式がバラバラで作成が大変との声がある。これまで見過ごされていた課題だ。
衛藤晟一少子化担当相 厚労省とも連携し、保育士確保に向けた総合的な支援をしっかり進める。事務の軽減については、給付費の請求様式が市町村ごとに異なるため、施設ごとの事務負担が非常に大きい。国として標準的な様式の作成と、その普及に取り組み、現場の事務負担軽減を推進する。
食品ロス削減
官公庁の期限迫った備蓄品
フードバンクに寄付を
新妻 学校の一斉休校措置で給食がストップする。食品ロスが生じない対応をしてほしい。
文科相 即売会や寄付など有効活用している事例がある。各地域の取り組みや工夫を集め、参考として情報提供したい。
新妻 昨年12月、農林水産省がフードバンクに災害備蓄食品を寄付した。食品ロス削減の観点から大変模範になる取り組みだ。ぜひ、水平展開してほしい。
衛藤消費者担当相 各省庁、地方と連携し、食品ロス削減の取り組みをさらに進める。民間企業の先進的な事例も収集する。
事業承継の推進
新妻 今回の感染症の拡大で、国内の中小企業に大きな影響が出ている。このままでは廃業を考える事業者が出る恐れがある。後継者候補が承継を拒否する理由の6割を占める経営者保証の解除を含め、支援する取り組みを進めてほしい。
経産相 円滑な事業承継を促進するためには、経営者保証の解除を積極的に支援していくことが重要だ。事業承継の促進に向けた取り組みを着実に実施していく。
5Gビジネス構築
西田 5Gは成長戦略に位置付けられるが、ビジネスモデルが確立されていない。民間によるビジネスモデルの速やかな構築が進むよう支援を。
首相 5Gは人手不足や高齢化など、地域が直面する社会課題の解決にも大きく寄与し、地方創生の切り札ともなる。全国各地で戦略的な投資が行われるよう後押しする。










