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2020年3月2日

【主張】見出しNPT発効50年 核軍縮に必要な土俵 変わらず

核拡散防止条約(NPT)が1970年に発効してから5日で50年になる。

この間、NPTの外でインド、パキスタン、イスラエルが核兵器を持ち、NPTの中では北朝鮮(離脱を表明)による核開発などの残念な例もあったが、今も核戦争の危険を回避するための柱といえる。

核兵器の拡散を阻止し、核保有国には核軍縮交渉をする義務を課した実効性の高い規範である。加盟国はNPT体制を守り抜く必要がある。

しかし、現状は厳しい。米国とロシア間の核軍縮交渉の展望はなく、あろうことか新型核兵器の開発・配備が問題になっている。NPTには全くそぐわない動きである。

今のNPTにとって最大の課題は、まさに核保有国による核軍縮交渉の進展だ。いつまでも交渉が実現しないため「NPTは生ぬるい」と不信感をもつ加盟国も多く、これらの国と核保有国とは対話さえままならない状態だ。双方が反目したままではNPTは深刻な事態に陥る。

日本は76年6月のNPT加盟以来、唯一の戦争被爆国として核軍縮を訴えてきた。特に2017年11月からは、核軍縮の実質的な進展に向け、双方の有識者からなる外務省主催の「賢人会議」で「どのテーマなら対話が可能か」を探る議論を重ねてきた。

双方の対立が厳しさを増した要因として、17年7月に国連で採択された核兵器禁止条約がある。核を違法化して一気に核廃絶をめざす核禁条約は、NPTの下で合法的に核を保有する米国、英国、フランス、ロシア、中国の5カ国には受け入れ難い。

しかし、核禁条約を支持する非保有国も核軍縮の土俵としてのNPTは評価している。「核禁条約かNPTか」という二者択一ではない。ここに対話の可能性がある。

「賢人会議」は「核があるから核戦争が防げる」との核抑止論を対話のテーマに挙げた。この核保有国の主張と向き合うことで非保有国も核廃絶への現実的な道筋が見いだせるとの考えかもしれない。

NPTは1995年に無期限延長が決定され、5年ごとに再検討会議が開催されている。4月からの再検討会議で、対話の雰囲気が醸成されることを期待したい。

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