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2020年2月17日

【主張】公益通報者の保護 報復人事されない改正めざせ

2006年4月の公益通報者保護法の施行からまもなく14年。施行後5年の見直し規定の下で運用指針の改定などは出来たが、政府は本格的な法改正を急ぐ必要がある。

内部からの通報を契機に、自動車のリコール隠しや保険の不適切販売など企業の不祥事が明らかになっている。この法律は、国民の生命、財産を損なわせる不正を阻止するための重要な制度だ。

政府はこれまで行ってきた法運用の実態調査や内閣府の消費者委員会での審議を基に改正案を詰めてほしい。特に、公益通報者が解雇されたり配置転換や降格、減給などの報復を受けないようにすることが制度の実効性を高めることになる。報復を恐れるあまり通報者を萎縮させてはならない。

現行の保護法では、解雇や不利益取り扱いを受けた公益通報者が解雇無効などの救済を求める場合、裁判を起こすことになっている。

しかし、裁判では、不利益取り扱いが「公益通報による報復である」と証明する責任は公益通報者の側にある。企業側が「配置転換は人材の適切な活用が目的だった」などと主張した場合、公益通報者としては人事方針の全体像の把握が困難なこともあって、反論は容易ではない。

これに対し、見直しを検討してきた消費者委員会の専門調査会は18年12月の報告書で、不利益取り扱いをした企業に対する勧告や、それに従わなかった場合の企業名公表を提案している。

ただし、勧告など行政措置をするには、不利益取り扱いがあったかどうかについて、行政が裁判並みの厳格な事実認定をする必要がある。それには保護法を所管する消費者庁の機能強化も欠かせない。現状のままでは「荷が重い」との声が聞かれる。

これについて公明党の消費者問題対策本部は、このほど政府に提出した見直し提言で、勧告や公表が確実に実施できるだけの行政の体制強化を求めた。また同時に、裁判における立証責任についても、通報者の負担緩和への取り組みを訴えた。

公益通報者の救済を実効性ある制度にすることが、報復の抑止につながる。見直しの重要な論点である。

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