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都市型水害にどう備えるか~千葉豪雨の教訓から
先月13日から14日にかけて発生した「千葉豪雨」では、内水氾濫による家屋や自動車の浸水被害が多発するなど、都市型水害の脅威を浮き彫りにした。その後も各地で豪雨による被害が相次いでいる。都市型水害の特徴を解説するとともに、備えのあり方について、池内幸司東京大学名誉教授の見解を紹介する。
■排水追い付かず道路が冠水…
内水氾濫で甚大な被害
千葉豪雨では、線状降水帯が発生するなど断続的に猛烈な雨が降った。千葉市中央区では1時間降水量が115ミリ、24時間降水量が367ミリを記録。いずれも1966年の統計開始以来、最大となった。
気象庁は同市など県内22市町に対して、今年5月に開始した新たな防災気象情報で初めて「レベル5大雨特別警報」を発出し、命を守る行動を呼び掛けた。一時は約40万人に避難指示が出されたものの、被害が相次ぎ死傷者も出た。
今回顕著だったのは、都市部特有の被害だ。
例えば、短時間の猛烈な雨によって河川が増水し溢水・浸水が起きる「外水氾濫」だけでなく、市街地では排水が追い付かず、水があふれ出す「内水氾濫」が多発した。都市部はアスファルトやコンクリートで覆われる範囲が広いため、雨水がたまりやすい特徴がある。
これにより、線路や道路の下を通る「アンダーパス」をはじめ、市街地の多くの道路が冠水。自動車の浸水が多発し、水没した自動車に閉じ込められたことで死者も出た。発災直後は千葉市内だけでも約2500台の自動車が浸水による故障で移動できず、道路上に放置される事態となった。
地下の浸水によって停電や断水に見舞われたケースもあり、同市内の複数の総合病院で地下設備の浸水により病院機能が停止した。
■池内幸司東京大学名誉教授
■大雨の頻度・強度一層高まる
近年、雨の降り方が明らかに変わってきている。浸水被害をもたらす要因となる「1時間降水量50ミリ以上」の発生回数について、近年10年間(2016~25年)は年平均約340回を記録している。統計開始初期の10年間(1976~85年)の年平均約226回と比べて約1.5倍の増加だ。
気候変動の影響で大雨の頻度や強度は一層高まると予測されており、都市型水害のリスクがさらに高まることが懸念される。人口や資産が集中する都市部で浸水が発生すると被害は大きくなりやすく、防災・減災へ幅広い取り組みが求められる。
■貯留や浸透の対策強化が急務
まずは、ハード・ソフト両面から対策を強化することだ。ハード面では、河川や下水道の整備に加え、公園などを活用した雨水貯留浸透施設や、雨水を地中に浸透させる透水性舗装の整備、緑地の保全といった、雨水を「ためる・浸透させる」対策を河川の流域全体で進めたい。
ソフト面では、洪水・内水ハザードマップや防災訓練の充実が不可欠だ。特に、地下空間での対策は喫緊の課題だ。避難などの面で管理者の異なる地下施設同士の連携が不十分な現状が指摘されている。
線路や道路の下をくぐる「アンダーパス」については、冠水の恐れがある時などに人や車を進入させない取り組みが要る。空気で膨らむバルーンで自動的または遠隔操作で通行止めにする「エアー遮断機」と呼ばれるシステムを導入している地域もある。
インフラ整備には多くの費用が必要になる。政府には財政・制度両面から、自治体や民間の取り組みを十分に支えてもらいたい。









