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【主張】悪質な誘導広告 消費者が意図しない契約防げ
インターネット上の広告などで消費者を不利な判断に誘導する、いわゆる「ダークパターン」による被害が後を絶たない。消費者が意図しない契約を防ぐ体制の構築が急がれる。
消費者庁は8月24日の有識者検討会で、ダークパターンの規制強化に向けた方針を示した中間取りまとめ案を公表した。政府は来年の通常国会への関連法案提出をめざしている。
ダークパターンとは、ウェブサイトやアプリの画面設計で、消費者を意図的に誤解させたり、不利な条件や望まない選択へ誘導したりする悪質な手法だ。
代表的な例は「今だけ」「無料」といった言葉を信じて申し込んだ結果、定期購入になっていたり、うその表示で商品の希少性や緊急性を強調し、消費者をあおって購入させるケースが挙げられる。複雑な手続きで解約を極端に難しくするのも、その一つだ。
一般社団法人ダークパターン対策協会が8月に公表した調査によると、ダークパターンの被害額は推計で最大年間3.2兆円に上る。悪質な手法に対して規制を強化する必要がある。
これまでは特定商取引法などで一部の手法を制限してきたが、手口が巧妙化する中、対策が後手に回っているのが実情だ。
このため、今回の取りまとめ案で「包括的な規律を検討すべきだ」と明記した点は妥当である。ダークパターンに対し、消費者の誤認を招くことに焦点を当て、広告、契約、解約の各段階で規制を設ける。消費者の契約を巡り、重層的に対策を行う意義は大きい。
具体的には、支払金額や契約期間を簡単に認識できない不明瞭な広告表示や、複数のウェブページを経由させるといった過度に複雑な解約手続きなどを規制する。違反した事業者には行政処分も検討する。政府は実効性ある対策につなげてもらいたい。
被害を減らすためには、消費者が意識を高めていくことも欠かせない。政府は被害ケースの周知を含め、消費者への注意喚起に力を入れていくことが大切だ。









