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【主張】AIの軍事利用と日本 国際人道法順守する技術の導入を
防衛省が4日に公表した2026年版防衛白書では、人工知能(AI)の軍事利用に積極的に乗り出す方針が示されている。注目したいのは「AI意思決定支援システム」(AI―DSS)を導入する姿勢が鮮明になっていることだ。
AI―DSSは、人工衛星やレーダー、ドローンによる監視と、通話やメールでのやり取りの傍受などで得られた膨大な量の情報をAIがリアルタイムで解析し、攻撃すべき標的候補のリストを自動で生成。潜伏場所も割り出し、効率的で有効な作戦を人間の指揮官に提案する。
この技術を活用すれば「相手よりも早く、かつ正確に意思決定を行えるようになり、『意思決定の優越』が確保された守り方が可能になる」と防衛白書では強調されている。
だが、AI―DSSの活用が、多数の民間人を死傷させる攻撃を招いている事実も忘れてはならない。
例えば、防衛白書では、米国の「メイブン・スマート・システム」(MSS)やイスラエルの「ラベンダー」と「ゴスペル」(ハブソラ)といったAI―DSSが紹介されている。
これらについて経済協力開発機構(OECD)のAI政策研究所は、特に中東のイランやパレスチナ自治区ガザ地区、レバノンなどで「多数の民間人を死傷させ、生活の基盤である地域社会を破壊する『重大被害事案』」をもたらしていると懸念を示している。
理由は明確だ。MSSやラベンダー、ゴスペルなどの既存のAI―DSSは「戦闘員らしき人物」を標的候補とし、その標的候補がいれば家屋であれ、避難所であれ、病院であれ「軍事施設らしき場所」と識別する危険があるからだ。
武力紛争時に適用される国際人道法は戦闘員もしくは軍事施設だと「確実視」できない場合、攻撃を禁じている。つまり、既存のAI―DSSは国際人道法と相いれない側面がある。日本が導入するAI―DSSは国際人道法を順守し、民間人を保護するための仕組みを盛り込むべきである。









