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【主張】はやぶさ2の偉業 小惑星の衝突防ぐ新技術に期待
小惑星探査機「はやぶさ2」が成し遂げた新たな偉業を歓迎したい。
はやぶさ2は5日、地球から約1億キロ離れた小惑星「トリフネ」の近くを高速で通過して観測する「フライバイ探査」に成功した。宇宙航空研究開発機構(JAXA)によると、はやぶさ2はトリフネ表面から数百メートルを秒速5.3キロで通過し、光学カメラや赤外線カメラなど、全ての観測機器でデータを取得した。
今回の成功は、小惑星を至近距離で調査できる技術とともに、地球に衝突する恐れのある小惑星の軌道を変えさせる技術も有していることを世界に示した。
現在、地球の近くを通過する軌道を持つ小惑星などの天体は、4万個以上あるとされる。仮に小惑星が地球に衝突すれば、甚大な被害が発生する。回避するには対象の小惑星に探査機を体当たりさせるなどして、軌道を変える必要がある。
はやぶさ2の飛行の精度は、こうした方法が実行可能なことを証明したものであり、世界最高水準の技術と評価されている。
また、将来的に地球に衝突する軌道を進む小惑星を発見した場合には、宇宙空間で運用中の探査機を接近させて調査することが想定されている。今回の成功は、こうしたケースにも対応できることを実証しており、日本の技術力の高さを示した快挙と言えよう。
小惑星の衝突による災害を防ぐ「プラネタリー・ディフェンス(地球防衛)」は国際的な連携の下で対応策の研究・開発が進められている。事態をどう回避するかは人類共通の課題だ。日本は、はやぶさ2で得た知見を生かし、研究・開発をけん引してほしい。
はやぶさ2は2014年に打ち上げられ、20年に小惑星「リュウグウ」で採取した試料を地球に持ち帰る「サンプルリターン」に成功した。現在は追加のミッションとして探査を続けており、次の目的地である小惑星「1998 KY26」には31年の到着予定だ。
日本の小惑星探査が引き続き世界をリードしていくことを期待したい。









