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2026年7月9日

がん対策基本法成立20年 国挙げて取り組む基盤に

(放射線治療、緩和ケア、登録)著書で課題指摘、受け止めた公明 
東京大学医学部付属病院・中川恵一特別顧問に聞く

がん対策基本法が2006年6月に成立して20年。当時、同法の成立に深く関わった東京大学医学部付属病院放射線治療部門の中川恵一特別顧問に、同法制定の背景や成果、今後の展望を聞いた。

――05年に養老孟司氏との共著『自分を生ききる 日本のがん治療と死生観』(小学館)などで、日本のがん治療の問題点に言及していたが。

日本は世界でも類を見ない“がん大国”だが、対策が進んでいなかった。著書などで課題を指摘していたところ、公明党の勉強会に招かれ、その会合で▽放射線治療▽心身の苦痛を和らげる「緩和ケア」▽データを集めて対策に役立てる「がん登録」――の3点を進める必要性を訴えた。

その後、公明党の井上義久政務調査会長(当時)の尽力もあり、この3点が基本法の重点課題と位置付けられて全会一致での成立につながった。

――基本法の意義や成果について。

国を挙げて対策を進める基盤ができた。検診の普及や新薬開発が進み、ほとんどのがんで5年生存率が向上した。75歳未満のがん死亡率は約20年で3割近く減少した。12年には対策の基本計画に「働く世代の就労支援」や「がん教育」が盛り込まれた。高齢になっても働く人が多い日本社会で就労支援は特に重要だ。

16年には、がん患者の情報の提供を病院に義務付ける、がん登録推進法も施行され、データの一元管理・活用が実現している。

――今後の展望は。

医療提供体制の見直しが課題だ。これまで基本法の下で拠点病院が指定され、「医療の均てん化」が進められてきたものの、人口減少や医師不足によって、高度専門治療の「集約化」が検討されている。地域格差の広がりが懸念されるため、遠隔医療の活用など、患者の意見を聴きながら議論を深める必要がある。

仕事と治療の両立支援とともに、がんは克服できる制御可能な病気だと知ってもらうための教育なども、社会全体で推進していくべきだ。

公明党は、この20年間のがん対策を実質的に主導してきた。今後も対策を力強くけん引してもらいたい。

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