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【主張】実戦配備の核兵器増加 保有国は運用の安全性確保すべき
戦闘終結への期待が高まっているイランを巡る武力紛争は、核兵器を大量に保有する米国と、ほぼ確実に核兵器を持っているとみられるイスラエルが、保有していないイランに対して核兵器の開発に向けた野心があると非難し、攻撃を開始して始まったものだ。
一方、停戦の気配が一向に見られないウクライナに対する侵略は、米国に並ぶ核兵器保有大国のロシアが始めたものだ。
保有国が当事者の武力紛争は、核兵器の使用へとエスカレートしかねない。この危険性を国際社会は深刻に受け止め、現状を打開すべきである。
想起しなければならないのは、ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)が8日に公表した推計だ。
米国とロシア、フランス、英国、中国、インドの保有6カ国は、ミサイルに搭載するなどして実戦ですぐに使用できる配備核弾頭を持つ。SIPRIの推計によると、その総数が右肩上がりで増え続けており、今年1月の時点で4012発に上るという。
特に、ロシアの配備核弾頭が1796発、次いで米国が1770発と突出して多い。さらに米ロは配備核弾頭の一部を数分で発射可能な「即応発射態勢」の下に置いている。これは敵による核攻撃を検知し、警報を発した段階で着弾前に即座に反撃する、配備核弾頭の「警報即発射」を行うシステムのことだ。
SIPRIは、即応発射態勢の下にある配備核弾頭が、米ロを合わせて最大で実に2200発あると見積もり「核戦力は保有から実戦配備の時代に突入した」と警鐘を鳴らしている。
過去に太陽光の反射を核攻撃だと誤認し、危うく警報即発射が行われそうになるなど、システムの誤作動がたびたび起きたことを忘れてはならない。即応発射態勢での意思決定支援を人工知能(AI)にさせる構想もあるが誤認を一層招く恐れがある。まずは保有国が核兵器の運用に伴うリスクをなくす具体策を講じ、その情報を公開して検証できるようにすべきだ。









