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2026年6月10日

全国展開で期待高まる「こども誰でも通園」

公明党が創設を提唱し実現した「こども誰でも通園制度(誰でも通園)」が、2026年4月から全国へと広がっている。親の就労要件を問わず専業主婦家庭などの乳幼児も保育施設を利用できる制度。一部地域で実施された試行的事業では「子育てを楽しいと感じるようになった」といった声が保護者から寄せられており、全国実施へ期待が高まる。受け入れ施設を訪ねた。

自立促し、親の休息にも

集まって絵本を見ながら歌を歌う「つくし組」の子どもたち=2日 大阪・豊中市

〽かえるのうたが~きこえてくるよ~。火曜の午前、大阪府豊中市の幼保連携型認定こども園「せんりひじり幼稚園・ひじりにじいろ保育園」に元気な歌声が響いていた。誰でも通園を活用した2歳児クラス「つくし組」の子どもたちだ。

午前9時半に登園した子どもたちはまず、それぞれ興味のある遊びを楽しんだ後、全員で歌を歌ったり、おやつを食べたりして保護者が迎えに来るまで約2時間を過ごした。母親の一人は、子どもの自立が促されるとして、こう語った。「自分にとってもリフレッシュの時間になっている」

満3歳未満対象、就労要件問わず

登園するとまず、おままごとなど興味のある遊びをして過ごす=2日 大阪・豊中市

誰でも通園制度は、24年成立の改正子ども・子育て支援法などに基づき創設。国の基準では、月10時間までの枠の中で保育所などに通園できる。0歳6カ月から満3歳未満で、保育所などに通っていない子どもが対象。こども家庭庁の資料によれば、未就園児は0~2歳児の約5割(約125万人)に上ると推計される。

▼国の手引きでは、曜日を固定するなどして特定の事業所を利用する「定期利用」方式や、これらを固定しない「柔軟利用」方式が想定されている。

24年から制度に参加する「せんりひじり幼稚園・ひじりにじいろ保育園」は、1年間継続して受け入れる「定期利用」方式を採用している。背景について安達かえで副園長は「低年齢であれば、知っている先生や友達がいるという安定・安心が重要だ」と説明する。

▼手引きでは、慣れるまで時間がかかる子どもへの対応策として、利用初期の「親子通園」を提示する。

「つくし組」は、最初の数回を親子通園で実施。安達譲園長は、保育士が子どもと向き合う姿を親が見ることが家庭の養育力向上にもつながると強調する。

事務負担減へシステム改善を

利用者には好評の誰でも通園だが、運営面では課題が残る。改善を求められているのが、利用予約や請求書発行などができる支援システム「つうえんポータル」だ。利用している施設からは「使い勝手が良くない」「仕事量が増えて時間が取られる」との声が聞かれた。

保育人材など受け皿確保も課題

制度利用の需要を満たすための受け皿確保も課題だ。共働き世帯などで保育を利用する人が多い自治体では、施設の受け入れ余力が十分でないケースもある。

例えば、滋賀県大津市は、計画時点で誰でも通園の需要見込みを満たす定員確保の見通しが立たなかった。誰でも通園自体は「100%ではないがスタートできている」(市担当者)ものの、保育人材など受け皿の確保は今後の課題だという。

東京都中野区も保育の空き定員が少ないものの、これまでも試行的事業を実施しており「一定のニーズがあると考えている」(区担当者)。区は、利用料を0円とするなど独自に支援を拡充するとともに、受け入れ事業者を広げるため公募を進めている。

公明提唱のプラン実現
親子通園など制度設計にも尽力

公明党は、22年11月発表の「子育て応援トータルプラン」で「専業主婦家庭も定期的に利用できる保育制度」の創設を提唱し、政府の「こども未来戦略」(23年12月)に「こども誰でも通園制度(仮称)」の創設を盛り込ませた。

その後も、親子通園を認めることなど、現場の声を踏まえた具体策を政府に提言。全国実施へ制度設計に尽力してきた。

公明党の司隆史こども家庭部会長(参院議員)は「こども誰でも通園制度の全国実施は、子どもを安心して産み育てられる社会の構築へ重要な一歩だ。地域の実情に応じて支援を確実に届けるため、地方議員と連携して受け入れ環境整備に力を尽くす」と語っている。

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