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2026年6月5日

【主張】国産木材の普及 幅広い建築物に活用を広げたい

国産木材の活用を広げ、さらなる普及を促したい。

政府が2日に閣議決定した2025年度版森林・林業白書によると、建築用木材に占める国産材の割合は近年、上昇傾向で推移しており、24年は52.9%となった。5割を超えたのは2年連続である。

背景には、円安で輸入材が割高となり、住宅メーカーで国産材に転換する動きがある。輸入材に依存するリスクが意識される中、国内の森林資源を有効に活用する流れを強めたい。

建築分野は木材需要が大きく、国産材の活用を広げる余地も大きい。建築用材の需要の大部分は1~3階建ての低層住宅が占める。しかし、人口減少などによって新設住宅の着工戸数は長期的に減少する可能性が指摘されており、国産材の活用を低層住宅以外に広げることが求められる。

政府が注目するのは、非住宅や中高層建築物での木造化・木質化だ。低層住宅の木造率は80%を超える一方、店舗や校舎など低層の非住宅建築物は15%程度、4階建て以上の中高層建築物は1%未満にとどまっている。幅広い建築物で需要を開拓することは大切だ。

近年は耐震性や耐火性に優れた木質部材の開発・普及も進められている。例えば、公明党も活用促進に取り組んできたCLT(直交集成板)は、木の板を繊維方向が直角に交わるように重ねて接着したパネルで、マンションやオフィスビルなどに使われつつある。

一方、CLTを使った木造建築には専門的な知見が必要で、コスト面の課題もある。政府は設計者や施工者への講習のほか、CLTを使った建築モデルの普及を進め、設計・施工のコスト低減を後押しすべきだ。

建築物への木材利用は、脱炭素の観点からも重要だ。木材は製造・加工時の二酸化炭素(CO2)排出量が鉄やコンクリートなどに比べて少ない。政府は28年度をめどに、建築主に対し建設から解体までのCO2排出量の削減を促す制度の開始をめざしている。脱炭素を重視する流れを国産材の利用拡大につなげたい。

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