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【主張】熱中症リスク高い職場 働く人を守る備え徹底したい
今夏も全国的に平年より気温が高くなる見込みで、最高気温が40度以上の「酷暑日」が各地で観測されるとの予測がある。屋外や高温多湿の環境で作業する労働者は特に熱中症リスクが高まるため、各職場で被害を防ぐ備えを徹底したい。
職場の熱中症対策を事業者の義務とした改正労働安全衛生規則が昨年6月に施行されてから、1年が過ぎた。対策が求められるのは、気温や湿度などから算出する「暑さ指数」が厳重警戒レベルの28以上といった環境下で、「連続1時間以上」か「1日4時間超」の作業を行う場合だ。
厚生労働省によると、昨年、職場での熱中症で死亡した人と4日以上休業した人の合計は過去最多の1803人に上った。一方、死亡者数に限ると前年比12人減の19人で、対策の義務化によって事業者の取り組みが進み、「死亡災害の防止が一定程度図られたため」と分析されている。
熱中症による死亡者の大半は初期症状の見逃しや対応の遅れが要因とされる。現場で労働者の異変を確実に察知し、重症化を防ぐ対応を取ることが大切だ。
改正規則では、事業者に対し、熱中症の恐れのある労働者を早期に見つける体制の整備や、医療機関への搬送といった対応手順の作成、関係者への周知などを求めている。
ただ、熱中症リスクの高い建設、製造、運送、警備業の事業所を対象に、労働基準監督署が昨年6~9月に実施した調査では、熱中症による労働災害が起きた事業所の約20%で対策に不備があり、何らかの指導を受けていた。対策のさらなる改善が欠かせない。
業種・業態に応じた対策を促すため、厚労省が3月に公表した指針では、現場で異変に気付けるよう2人以上の体制を組むことや、作業開始前に深部体温を下げる「プレクーリング」などの具体策を推奨している。
熱中症は適切に対応すれば発症や重症化のリスクを低減できる。事業者は労働者の命と健康を守るため、指針を現場の対策強化に積極的に活用してほしい。









