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【主張】国家情報会議の設置 プライバシー保護に十分配慮を
国家機関の情報活動により人権が無用に侵害されないか、収集した情報が恣意的に利用されることはないのか。政府はこうした懸念を払拭し、対策の実効性を高めていくことが重要だ。
政府のインテリジェンス(情報収集・分析)の司令塔となる「国家情報会議」を設置する法案が参院で審議入りし、12日からは参院内閣委員会で論戦が本格化している。
近年、巧妙化するサイバー攻撃やSNSなどを介した偽情報の拡散といった安全保障上の脅威が大きく変化する中、インテリジェンス機能を強化することは理解できる。一方で、その隣り合わせともなる個人情報やプライバシーの保護に関して、十分に配慮することを忘れてはならない。
法案は首相を議長とする「国家情報会議」と、内閣情報調査室を格上げして事務局を担う「国家情報局」の新設を柱とする。各省庁の縦割りを解消し、テロ防止や外国勢力による影響工作などに対処する体制を拡充する狙いがある。
焦点の一つは、新設される組織がどのような権限に基づき、どの範囲まで情報を収集するのかである。
必要以上に個人情報の提供を求められたり、情報が目的外利用されることへの懸念は根強い。衆院での法案審議では、付帯決議にプライバシー保護を目的とした個人情報保護法などの法令や各組織における関連規定の順守が盛り込まれた。
政府は、この決議の趣旨に沿った厳格な運用を図るとともに、今後策定する中長期的な情報活動の指針の中に、具体的な方策を明文化すべきである。
併せて、組織の透明性を確保していくことも欠かせない。政策決定の過程を客観的に検証できるよう、議事録の作成や公文書としての適正な管理を徹底すべきだ。また、高度な専門性を備えた人材を息長く育てる視点も求められる。
国家の安全と人権の尊重を両立させるため、国民が真に納得できる制度となるよう、参院でも与野党は建設的かつ丁寧な審議を尽くしてもらいたい。









