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2026年5月13日

【主張】コロナ「5類」移行3年 政府は残る課題に向き合い対策を

新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが、入院や外出自粛を求められた「2類相当」から季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げられて、8日で3年が経過した。

社会経済活動は日常を取り戻したように見えるが、コロナによる脅威は全て去ったわけではない。政府は残る課題に向き合い、対策を進めてもらいたい。

5類移行後、新型コロナの感染者数は減ってきた。しかし、感染して亡くなる人は年間3万人を超えるなど依然高い水準だ。厚生労働省の調査によると、2024年の死者数は同じ5類のインフルエンザの約13倍に及ぶ。そのうち65歳以上の高齢者が97%を占め、80歳以上に限れば79%に上った。高齢者の死亡・重症化リスクは今なお高い。

果たして、こうした実態は国民に十分伝わっているだろうか。5類移行後、政府の情報発信も少ない。社会全体の危機感は薄れつつあるが、高齢者や基礎疾患がある人にとっては、コロナは重大な病気であることを忘れてはならない。

感染や重症化を防ぐ上でコロナワクチン接種の重要性は変わらず大きい。ただ、接種率は低迷している。無料接種が終了し、24年度から接種費用に一部自己負担が発生した影響もあろう。リスクが高い人に向けては、いま一度ワクチンの有効性を丁寧に周知するとともに、接種が受けやすい環境を整えることが重要だ。

海外を見れば、米国や英国などでは高齢者を対象にワクチンの無料接種を今も継続している。例えば、高齢者の中でも年齢ごとにメリハリをつけて費用を助成するのも一つの案だ。予防が真に必要な人が経済的な理由で、接種を諦める事態は避けなければならない。

コロナの教訓を踏まえ、新たな感染症危機に備えることも不可欠だ。昨年4月には専門家組織「国立健康危機管理研究機構」が発足した。政府は国民の命を守るために産官学の連携を密にして英知を結集させ、ワクチンや治療薬を迅速に開発・製造できる体制の強化に一層努めてもらいたい。

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