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【主張】熊本地震10年 「関連死ゼロ」へつなぐ命の教訓
270人を超える犠牲者を出した熊本地震の発生から10年を迎える。改めて亡くなられた方々に哀悼の意を表するとともに、被災された方々に心からお見舞いを申し上げたい。
2016年4月14日と16日、震度7の激震が同じ地域を2度襲うという前例のない災害は、避難のあり方や建物の耐震化などに重い教訓を投げかけた。中でも特筆すべきは、避難生活中の体調悪化などで亡くなる「災害関連死」が約220人に上り、直接死の4倍超を数えたことだ。
要因の一つとなったのが「車中泊避難」である。熊本県の調査では避難者の約7割が経験したとされる。理由は余震への不安に加え、乳幼児やペットを連れての避難など多岐にわたった。行政側が避難者の所在や健康状態を把握しきれず、エコノミークラス症候群などの被害も相次いだ。
関連死を巡る課題は、24年の能登半島地震でも浮き彫りになっている。教訓を重く受け止め、避難環境の改善をはじめとする対策強化を急がねばならない。
熊本市は今月、車中泊避難の指針を公表した。市はリスクの観点から車中泊を「望ましいものではない」としつつ、やむを得ない場合に備えて車中泊専用のスペースを確保し、スマートフォンを活用して一人一人の情報を把握するシステムを導入するという。避難者の状況に即した適切なサポートにつなげてほしい。
公明党は現場の切実な声から一貫して支援策を練り上げてきた。熊本地震の直後に党のネットワークで被災地に届けられた簡易トイレは、その後、全国の自治体でトイレカーの整備などを可能にする財政支援の実現へとつながっている。
「復興が進めば課題は多様化、複雑化する。一つ一つを丁寧に聴いて、解決するのが私たちの使命」(竹谷とし子代表)である。
「もう」なのか「まだ」なのか。10年という歳月に対する被災者の思いは一様ではない。心の機微を敏感に捉え、誰一人取り残さない復興へ、公明党は全力を挙げ取り組んでいく。









