公明党トップ / ニュース / p506783

ニュース

2026年3月13日

【主張】「防災庁」今秋設置へ 縦割り排し、災害対応の司令塔に

東日本大震災から15年がたち、南海トラフ地震や首都直下地震の発生も懸念されている。大災害から国民の命と暮らしを守り抜く防災体制の構築が急がれる。

政府は6日、国の事前防災や災害対応の司令塔を担う「防災庁」を設置するための関連法案を閣議決定した。同庁を内閣直属の組織とし、平時から発災時の対応や復旧・復興に至るまで一貫して責任を持って取り組む体制を築く。政府は今年秋の設置をめざす。

防災庁に求められるのは“縦割り行政”を排した災害対応の実現だ。各府省庁がこれまで個々に実施してきた防災対応を効果的に推進するため、防災相には各府省庁への勧告権が与えられる。各組織を実質的に統制し、実効性ある体制を築けるかが重要だ。

防災行政は現在、内閣府の担当部局が総合調整を行っているが、災害発生のたびに対応業務に追われ、中長期的な対策の検討に十分な力を注げていない。この点、防災庁の設置で人員体制が大幅に増強される意義は大きい。災害への備えを強化し被害を抑える事前防災の取り組みを一層、拡充していく必要がある。

また、避難生活中に亡くなる災害関連死をいかに防ぐかも大きな課題だ。適切な避難所環境の確保をはじめ、被災者の個別課題に伴走支援する「災害ケースマネジメント」の効果的な実施など、防災庁には産学官民の関係機関をつなぐ役割も期待したい。

地域レベルの防災力強化に向け、法案では地方機関として「防災局」を置くことを明記。政府は南海トラフ、日本海溝・千島海溝周辺の両大規模地震への対応を想定し、2カ所設置する方針だ。防災人材を育成するための研修・研究を行う機関の設置も可能とした。

公明党は「防災・減災を政治、社会の主流に」と訴え、防災庁の設置も一貫して主張してきた。ただ、同庁設置はゴールではなく、これからの課題解決に向けた出発点である。政府は自治体や関係機関との連携をさらに深め、災害対応を一段と強化してもらいたい。

公明新聞のお申し込み

公明新聞は、激しく移り変わる社会・政治の動きを的確にとらえ、読者の目線でわかりやすく伝えてまいります。

定期購読はこちらから

ソーシャルメディア