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2026年3月9日

【主張】武器輸出の原則容認 平和国家の信頼を維持できるか

現在進めている英国、イタリアとの戦闘機開発のような国際共同開発を除き、政府が掲げる防衛装備品移転3原則の運用指針により、日本は殺傷能力のある武器の輸出はできない。

これについて自民党と日本維新の会は先週、「政策の大転換」を求める提言を高市早苗首相に手渡した。

日本の武器輸出の原則容認をめざす内容であり、平和国家の国際的信頼に関わる問題だ。国民的議論が求められる。

現在、運用指針によって海外への輸出が可能な装備品の分野は、救難、輸送、警戒、監視、掃海の5類型とされた。該当するのは救難飛行艇や対空レーダーなどであり、直接、人を殺傷したり、物を破壊する能力はない。

提言はこの5類型を撤廃することで「戦闘機、護衛艦、潜水艦等の『武器』を含む国産完成品の移転を認め得ることとなる」と訴えている。ただし、どこまでも“武器輸出の原則容認”であり、歯止め策も示されている。

例えば、殺傷能力のない防弾チョッキやヘルメットなどの「非武器」は輸出先を制限しないが、殺傷能力のある「武器」は、日本と「防衛装備品・技術移転協定」を結ぶ国に限定され、首相や閣僚による国家安全保障会議(NSC)で輸出の可否が審査される。

その一方で、「武力紛争の一環として現に戦闘が行われていると判断される国」への輸出は、原則不可としながらも、「わが国の安全保障上の必要性を考慮して特段の事情がある場合」は可能とした。しかし、「特段の事情」についての基準も例示もない。

提言は、武器輸出という機微な問題の政策転換を求めながら細部の議論が詰められていない。これでは国際社会からあらぬ誤解を招き、平和外交にも悪影響を及ぼしかねない。

公明党の西田実仁幹事長は「これだけ大きな政策転換をすることは、国会でしっかりと論戦をしないと、国民の理解は難しい」と訴えた。政府・与党はこの声に真摯に向き合うべきだ。

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