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【主張】政治不信の払拭 自民の古い慣習と決別してこそ
「政治とカネ」の問題に決着をつけ、国民に根強く残る政治不信を払拭することは、今国会の最重要課題のはずである。それだけに疑念を招くような行動は厳に慎むべきである。
高市早苗首相が先の衆院選で当選した自民党の全議員315人に対し、「当選のねぎらい」として総額約1000万円に上るカタログギフトを配布していた。これが一般常識や庶民感覚から大きくかけ離れた行為であることは明白だ。
わずか1年前、当時の石破茂首相側が自民党の新人衆院議員に商品券を配り、世論の猛烈な批判を浴びたばかりではないか。その教訓が全く生かされておらず、自民党の体質そのものが強く問われている。
高市首相は「法律には抵触しないが、批判を受けるのであれば慎みたい」と述べた。首相が代表を務める政党支部から議員個人への寄付であれば政治資金規正法に違反しないとの認識だが、政党交付金の受け皿ともなる政党支部が政治家の「第二の財布」として機能している実態も浮かぶ。
今年1月、首相はこれまでおざなりになっていた大臣規範を改正し、閣僚ら政務三役の「政治資金パーティー禁止」を決めた。自民党の古い慣習と決別する姿勢を期待されているからこそ、「政治とカネ」への向き合い方が厳しく注視されるのは間違いない。
中道改革連合、国民民主両党は2日、自民党のいわゆる裏金問題を受け、企業・団体献金の規制を強化する政治資金規正法改正案を衆院に共同提出した。寄付の受け手を政党本部と都道府県単位の組織に限定することが柱で、献金と政治家個人の「財布」を切り離す大きな意義がある。
中道の小川淳也代表は、先の衆院代表質問で「政治不信の温床となってきたこの問題に、今こそ決着を」と強調し、規制強化の断行を訴えたが、首相は「各党・各会派で丁寧に議論されるべきものだ」として正面から答えなかった。
政治への信頼はあらゆる政策実現の土台であることを忘れてはなるまい。









