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2026年3月3日

【主張】iPS医療承認へ 社会実装に向けた大きな一歩

日本発の再生医療技術が研究開発の段階から、社会実装に向けた大きな一歩を踏み出した。

人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った二つの再生医療製品について、厚生労働省の専門部会は先月19日、条件付きで製造販売の承認を了承した。早ければ今月上旬にも厚労相が承認する見込みで、承認されればiPS細胞由来の医療製品が世界で初めて実用化される。再生医療という新たな選択肢が普及していくことを期待したい。

今回、了承されたのは、心臓病患者向けの心筋細胞シート「リハート」と、パーキンソン病を対象にしたドーパミン神経細胞「アムシェプリ」だ。

リハートは心臓の表面に貼り付けて、弱った心臓の機能を回復させる。昨年の大阪・関西万博でも展示され、大きな注目を集めた。アムシェプリは患者の脳に移植して運動機能の改善を図る。いずれの疾患も、進行すると従来の治療法では症状の改善が難しく、新たな治療法の誕生は患者や家族にとって朗報だ。

2006年に京都大学の山中伸弥教授が世界で初めてiPS細胞を作製し、12年にはノーベル生理学・医学賞を受賞した。政府は再生医療の普及へ、長期にわたり支援してきた。公明党も予算確保を後押しし、研究開発を進める環境整備に尽力してきた。今回の承認は、長年積み重ねてきた取り組みの成果と言えよう。

今後、両製品を開発した企業は7年以内に有効性と安全性を確かめて本承認を申請し、認められる必要がある。iPS医療製品の実用化へ、政府は官民の連携を一層強め、取り組みを推進してもらいたい。

iPS細胞を活用した再生医療は近年、臨床研究の成果が相次いで報告されている。患者のiPS細胞から病気を引き起こす細胞を再現し、健常者の細胞と比較して有効な治療薬を探す「iPS創薬」など、応用できる分野は幅広い。日本がiPS細胞の活用で世界をリードできるよう、政府は研究開発を一段と力強く支援していくべきだ。

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