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【主張】厳冬のウクライナ ロシアは寒冷被害招く攻撃やめよ
ロシアに侵略されているウクライナの住民は「ホロドモール」(人為的な寒冷による苦難)と呼ばれる過酷な状況に直面している。
ウクライナの厳冬期は12月から3月中旬ごろまでで、特に1月から2月にかけての寒さが最も厳しい。最高気温が氷点下になる日が続き、夜間は気温がマイナス20度まで下がる日も少なくない。
この状況につけ込んでいるのがロシアである。ロシアはウクライナの発電施設に加え、変電所や高圧線といった送電網の要衝を狙って自爆ドローンと巡航ミサイル、弾道ミサイルを大量に発射し、破壊する攻撃を執拗に繰り返している。
このような生活に不可欠な民間施設を狙ったロシアの攻撃は当然、武力紛争時に適用される国際人道法に違反する戦争犯罪であり、断じて許されない。
ロシアの攻撃でウクライナでは長期間停電が続き、暖房設備が使えずに住民は寒さをしのげなくなっている。その上、給水ポンプも停止して水が出ない日も続いている。まさしく、ロシアが引き起こしたホロドモールである。
ウクライナのゼレンスキー大統領によると、首都キーウだけで100万人以上が停電の影響を受け、4000棟以上の共同住宅で暖房が断たれているという。
先進7カ国(G7)もこの事態を深刻に受け止めている。
昨年10月末にカナダのトロントで開催されたG7エネルギー・環境相会合では、ロシア軍による発電施設などを狙った攻撃は「核テロリズムに近い脅威をもたらしている」とのウクライナの認識をG7も一致して共有し、ロシアを強く非難する声明を出した。
日本をはじめ各国は苦境にあえぐウクライナの住民に寄り添う支援を一層強化すべきだ。日本政府は先月15日、国際協力機構(JICA)を通じ、ロシアの攻撃で住居を失ったキーウの避難民に日本式の住宅を2棟供与した。太陽光発電設備も備えており、停電時も電力を確保できる。こうした支援を継続したい。









