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【主張】社会保険料の抑制 健康保つ予防医療の拡充も重要
少子高齢化の進展で、医療や介護といった社会保険料の負担が現役世代に重くのしかかっている。安心をもたらす政策が必要だ。
衆院選では、現役世代が支払う社会保険料を巡って与野党が引き下げを主張、その実現性が焦点になっている。医療などの社会保障サービスにかかる費用は保険料のほか、公費と利用者の自己負担で賄われており、制度の持続可能性を確保する視点が重要である。
気掛かりなのが、社会保険料を引き下げる財源を捻出するため、利用者の自己負担額を増やすことに過度に頼ろうとする動きだ。特に高市政権は、この姿勢が強いように見える。
例えば医療費を巡り与党の一部には、70歳以上の高齢者の窓口負担を原則3割にすべきだとの意見がある。窓口負担は現在、70~74歳は原則2割、75歳以上は原則1割だ。安易に見直せば患者の受診控えにつながり、重症化するケースが増えかねない。かえって医療費が増大し、現役世代の負担が増える恐れもある。
既に政府は、医療費の窓口負担を一定額に抑える「高額療養費制度」の自己負担上限額を今年8月から引き上げることを決定。医師の処方箋が原則必要な医療用医薬品のうち、市販薬と成分が似た、いわゆる「OTC類似薬」の一部については、来年3月から患者に追加負担を求める。
社会保障の負担を巡っては、年齢に関係なく支払能力に応じて負担を求める議論はあっていいだろう。しかし、多くの人は高齢期に医療や介護の支出が増えていく。必要な時に過度な負担を求められることがないよう、利用者の状況に十分配慮することが不可欠だ。
公明党は社会保険料を抑制する取り組みとして、病気の発症・重症化を防ぎ、一人一人が健康を維持・増進する予防医療の充実に尽力してきた。代表的なのが、胃がん予防のためのピロリ菌除菌への保険適用だ。
予防医療の一層の拡充により、結果として医療費や介護費の増大が抑えられ、保険料負担の軽減にもつながるようにしたい。









