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コラム「北斗七星」
相次ぐ戦争で財政難に陥っていた18世紀のフランス。財務長官・ネッケルは、重税にあえぐ庶民に、膨大な軍事費や王宮の豪勢な生活の実態を暴露。特権階級への課税や汚職防止を断行しようとする。しかし保守派に疎まれ罷免された◆後任は特権階級側の人物だった。理不尽な更迭、保身の人事。庶民の怒りが、自由と平等を確立したフランス革命への導火線に火を付けた◆当時フランスは、聖職者は「第一身分」、貴族は「第二身分」、平民は「第三身分」という厳格な階級社会。ネッケルは第三身分の出身だった。思想家シエイエスは言った。「第三身分とは何か。すべてである」。意訳すれば「市民、大衆こそが国の中心」ということか◆この言葉は抑圧された人々の目覚めを促す決定打となった。当時の交流拠点・サロンで哲学を学んだ庶民は立ち上がった。現代にも地域の語らいやSNSを通じ“人間中心の政治”を学び、訴える市民、大衆がいる◆非核三原則は揺れ、核武装論がささやかれる。「政治とカネ」問題は放置されたまま。不適切な人脈や裏帳簿の疑惑に説明はなく、討論を避けるような態度も目立つ。歴史上の逆転劇は市民、大衆の手で現実となってきたことを忘れまい。(楽)









