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【主張】ジャパン・ファンド 財源つくる新手法で国民に還元を
衆院選は早くも終盤戦に突入した。各党は物価高対策をはじめ、国民の負担軽減につながる政策をアピールしているが、厳しい国家財政の中で政策を実現するには、財源をどう確保するかが極めて重要だ。説得力のある財源を示せるかが各党に問われている。
今回、多くの政党が消費税の減税を訴えているが、その財源として中道改革連合が掲げる「ジャパン・ファンド(政府系ファンド)」が注目を集めている。
これは国の資産を一元的に運用し、そこから得た収益を国民に還元するものであり、公明党が財源を生み出す新たな手法として昨年の参院選で訴えた政策だ。
これまでの財源確保策といえば、増税か国債の発行か、他の財源を削って捻出するかといった方法が中心だったが、公明党が提唱したジャパン・ファンドは、「財源をつくる」という全く新しい発想に基づいている。まさしく“令和の財源改革”といえよう。
現在、国が保有する資産は外国為替資金特別会計(外為特会)など主なものだけで総額650兆円を超えるが、それぞれが別々に運用されており、収益を得られるチャンスを逃す「機会損失」が生じている。
年金積立金の運用で大きな成果を挙げているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)のノウハウを生かせば、より収益を増やすことは十分に可能だ。
一方、理解に苦しむのは高市早苗首相がジャパン・ファンドへの評価を一変させたことだ。昨年11月には公明議員の国会質問に「夢が持てた」と前向きな答弁をしていたのに、衆院選では「非現実的」と否定的な見解を示している。選挙になると態度を変えるのは、いかがなものか。
公明党はジャパン・ファンドの創設に向け、通常国会の召集日に制度設計の基本的な考え方を示した議員立法を提出した。流用などの懸念を招かないよう、運用に当たっては各資産の政策目的を十分に達成することを要件としている。他党の賛同を得て、具体化に向けた議論を加速させたい。









