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2020年1月29日

わが島の芋焼酎 大人気

村内製造、「特区」で実現 
鹿児島・三島村

鹿児島県三島村は、県本土の南西部に点在する三つの島(竹島、硫黄島、黒島)からなる人口366人(1月1日現在)の村だ。同村では昨年から、島の芋と水を使用して村内製造した焼酎「みしま村」の販売を開始、働き手の増加や地域の活性化が進んでいる。同焼酎の村内製造の実現には、離島の課題に向き合い、規制緩和に取り組んだ公明党の働きがあった。

「村民待望の焼酎が完成した」と喜びを語る坂元さん

鹿児島県本土からフェリーで6時間、三つの島の最西端に位置する黒島に2018年9月、村内初の焼酎蔵「みしま焼酎 無垢の蔵」が誕生した。

同村では、特産品を使った焼酎を造りたいとの思いから、03年に「焼酎プロジェクトチーム」を発足。村内での製造をめざす中で、障害となったのが法による規制の壁だった。

国の酒造法では、製造免許の取得に必要な最低製造数量(品目別に10キロリットルまたは6キロリットル)が定められている。しかし、三島村のような離島の環境下では大規模な酒造場の整備が難しく、代替案として04年から、県本土にある酒造に委託し、特産品のサツマイモ「ベニオトメ」を使用した焼酎の製造を続けてきた。

風向きが変わったのは17年6月、構造改革特別区域法の一部が改正され、地域の特産品を使用した焼酎であれば、特別区域の認定を受けることで製造数量の規制が緩和されることが決定。同年12月には、「みしま村芋焼酎特区」として、製造免許の取得が可能となった。

農地や雇用拡大 地域振興を促進

昨年5月には、念願だった村内製造の焼酎「みしま村」の販売を開始。村から蔵の運営を任されている杜氏の坂元巧斉さんは、「島の芋だけでなく、豊かな水源を生かすこともできる。(島内製造によって)村民待望の焼酎が完成した」と自信をのぞかせる。

製造には坂元さんのほか、2人の地域おこし協力隊員が従事。初年度には、委託で製造していた量の2倍に当たる約4000本の焼酎を生産。売れ行きは好調で20年度にはさらに拡大し、約8500本の生産をめざしている。

焼酎の製造が村の活性化にもつながっている。製造量が増加したことにより、原材料の芋の農地は黒島、硫黄島の両島合わせて、これまでの3倍以上に拡大。村の担当者によると今後も、製造量の増加に伴い、農地の確保や雇用の拡大を進める予定だという。

規制緩和 公明が尽力

大山村長(左側)と懇談する(右手前から)松田、成尾、森の各県議

公明党離島振興対策本部(本部長=山本博司参院議員)は、同村の大山辰夫村長などから要望を受け、酒税法の規制緩和に尽力。16年10月の参院予算委員会では、同本部の竹谷とし子議員が麻生太郎財務相から「地方創生の観点で(規制緩和を前向きに)検討していく」との答弁を引き出すなど、特区実現を強力に推し進めてきた。

同本部とともに三島村の振興に取り組んできた公明党鹿児島県議団の成尾信春、松田浩孝、森昭男の各議員はこのほど、三島村役場を訪れ、特区実現の効果について、大山村長と懇談。大山村長は、県内外のイベントなどにも、焼酎「みしま村」を持参することで、村の知名度アップ、移住の促進などにもつながっていることを喜び、「離島に実際に足を運び、私たちの声を形にしてくれた公明党のおかげだ」と感謝の言葉を述べた。

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