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【主張】水道管の老朽問題 事業広域化で維持費の圧縮を
多くの自治体関係者も、考えさせられたのではないか。
和歌山市で、漏水する水道管の補修工事で予定していた大規模な断水が、一転して中止になった。断水した場合、3万5000世帯以上で、数日間にわたって水道水が使えなくなったとみられている。
断水予告を受けた住民の間では混乱もみられた。修理場所を細かく調査してから、予告の必要性を判断すべきではなかったか。
今回の事態を通じて改めて問われたのは、老朽化する水道網を管理する自治体の姿勢だろう。
全国の水道水の普及率は9割に達し、大半は高度経済成長期に整備された。しかし、水道管の法定耐用年数の40年が経過した今、腐食などの影響から年間2万件を超える漏水や破損事故が起きている。
水道事業は、各市町村が独立で採算を維持することが基本であるため、水道料金を支払う世帯が減れば減るほど、自治体の財政負担がその分だけ重くなる。
その意味で、昨年に施行された改正水道法は、人口減少下でも水道事業を維持しやすくするようにした点で、改めて意義の大きさを確認できるといえよう。
特に維持費用の削減効果が期待できる水道事業の広域化は、一部自治体において水道網の維持・管理の必要性に対する住民間の温度差から、議論が停滞しているケースもあるためだ。
改正水道法で、自治体の枠を超えた事業の広域化が行いやすくなり、例えば埼玉県秩父市を中心に行われている水道事業は、年間約2億4000万円の費用削減を見込む。また、自治体が施設の所有権を持ちつつ、民間企業が事業を運営する「コンセッション方式」も可能になった。
そして、事業の広域化促進に加えて、自然災害に強い水道網の整備を進めるため、厚生労働省などが来年度予算案で計606億円を盛り込んだことも重要である。
予算案の成立で今後も安心して水道が使えることなどをアピールできれば、広域化が遅れる自治体間の議論を大きく後押しすることにもつながろう。
水道供給が突然止まる事態を回避しなければならない。









