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2020年1月21日

【主張】自殺10年連続減 生きるための支援きめ細かく

命の尊さは強調しても、しすぎることはない。救える命は守り抜かねばならない。

厚生労働省は17日、警察庁の統計に基づく2019年の自殺者数(速報値)が、1万9959人だったと発表した。減少は10年連続で、1978年の統計開始以来、速報値で初めて2万人を割り込んだ。人口10万人当たりの自殺者数(自殺死亡率)も、15.8人で過去最少だった。

政府や自治体は、地域の実情に応じた取り組みを重視し、悩み相談窓口の拡充などに力を注いできた。ピークだった03年の3万4427人から着実に減少している。

それでもなお、自ら命を絶つ人の何と多いことか。1人が命を絶てば、悲嘆に暮れ、受け入れ難い不条理と向き合う遺族がいる。世界と比べても、自殺死亡率は依然として高い水準だ。政府や自治体は、こうした事実をあらためて重く受け止め、一層の防止策に総力を挙げるべきである。

とりわけ見過ごせないのは、若い人の自殺が多いことだ。15歳から34歳の死因トップが自殺になっているのは、主要7カ国(G7)の中で日本だけである。

政府は、26年までに自殺死亡率を13.0人以下にする目標を掲げる。自殺者数では1万6000人以下となる計算でハードルは高く、今まで以上の取り組みが欠かせない。

この点、超党派の議員立法として昨年6月に成立した「自殺対策調査研究法」に基づき、20年度からスタートする新たな体制に注目したい。自治体の自殺対策を支援するに当たり、従来中心的だった精神・保健分野に加え、医療や教育、労働などの分野で多角的に研究・検証することが目的で、国が指定する研究機関が連携して取り組む。

自殺の原因は多様であり分析は容易ではないが、地域ごとに異なる特性も考慮しつつ、国として実効性ある助言を行うことは重要だ。

公明党は、自殺対策基本法の制定や、若者に利用者が多いSNSを活用した相談事業の実現などを主導してきた。基本法は、「生きることの包括的な支援」を自殺対策と定義している。社会の総合力が問われる問題と捉え、きめ細かな生きるための支援に徹していきたい。

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