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人工内耳を使いやすく
体外器の交換費など助成
福岡市
市の担当者に助成の状況を聞く(右から)勝山、尾花、大坪の各市議
福岡市は昨年11月から、聴覚障がい者が使用する「人工内耳用体外器」の修理費と交換費の助成を開始し、関係者から喜ばれている。公明党の尾花康広、大坪真由美、勝山信吾の各市議はこのほど、市の担当者から話を聞いた。
人工内耳は、体外に装着した音声信号処理装置(スピーチプロセッサ)が音声を電気信号に変え、側頭部に埋め込んだ受信機に信号を送ることで聴覚神経を刺激し、音声を伝えるもの。これまで体外器を交換したくても修理不能な場合しか健康保険が使えず、交換費(片耳100万円以上)や修理費(片耳1万円以上)が全て自己負担だった。
今回の助成は、障がい者の生活を支えるために市が給付を行う「日常生活用具」の項目に、人工内耳用体外器の修理と交換が追加されたことで実現した。交換費は片耳につき約30万円(装用して5年が経過しているものに限る)、修理費は片耳につき約1万円が助成される。
尾花議員は2016年の夏頃、人工内耳を使う息子を持つ母親から相談を受けた。母親から、人工内耳の修理費など自己負担額が高い現状を聞いた尾花議員は、同年10月の市議会決算特別委員会で人工内耳の助成拡充を強く提案。党市議団としても、議会質問や予算要望などを通じて一貫して取り組んできた。
母親からは「これで安心して利用できる」と喜びの声が寄せられた。尾花議員は、「今回の助成は第一歩。今後も、さらなる支援拡充に向けて全力を尽くす」と語った。