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コラム「北斗七星」
高松市で今月上旬に開かれた6回目の「全国年明けうどん大会」。北海道から沖縄まで18都道府県から23のブースが出店し、計31品の「ご当地うどん」などが勢揃いした。大盛況の会場内で最多の3ブースが並んだのは埼玉県だった◆気になって調べてみると、埼玉県は知る人ぞ知る“うどん県”なのだという。うどん用小麦の使用量は、香川県に次いで全国2位。かための麺を肉入りの汁で食べる「武蔵野うどん」、麺の幅が8センチもある「こうのす川幅うどん」など、個性豊かなメニューも多い◆古くから小麦の生産地である同県では、“うどん日本一”をめざす町おこしの運動も。人口が香川県の約7倍あるメリットを生かそうと、「県民1人当たり、1カ月でプラス2杯食べれば香川県を抜ける」と呼び掛けているとか◆逆にいえば、それだけの人口差がありながら、不動の1位を続ける香川県民のうどん好きは相当なもの。そばを含めた世帯当たりの支出金額も、全国平均の約2倍と突出している◆ちなみに、年明けうどんの定義は、純白のうどんに1点、新春を祝う「紅(赤色の具材)」を用い、元旦から1月15日までに食べる、とされている。令和で迎える初の正月。白い麺は新年のまっさらな気分、そこに乗せる赤い具材に自分の思いを込めて味わうのも悪くない。(祐)