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補聴器への助成拡充
軽・中度難聴児 広く購入しやすく
名古屋市
補聴器を購入しに来た親子と懇談する田辺市議(右端)
名古屋市は今年度から、身体障害者手帳を受けられない軽度・中等度難聴児を対象とする補聴器購入費助成事業を拡充した。これにより、オーダーメイドの耳あな型やFM型受信機など高額な補聴器が、以前より購入しやすくなった。
この事業は難聴児の保護者や公明党の田辺雄一市議の要望を受け、2013年度にスタート。18歳未満で左右いずれかの耳が30デシベル以上の音しか聞こえない人の補聴器購入費を助成する。補助額は、国が補聴器の種類ごとに定める基準額の3分の2が上限。
従来の助成額の上限は、高度難聴用耳かけ型補聴器とイヤモールドを合わせた基準額5万2900円(片耳当たり)の3分の2だったが、今回、オーダーメイドの耳あな型の基準額13万7000円(同)の3分の2を上限とし、補聴器の選択の幅を広げた。中学1年生の難聴児を持つ母親は「耳あな型が高額だったので今回、助成の対象になり、うれしいです」と笑みを浮かべていた。
愛知県は昨年度から、軽度・中等度難聴児への補聴器購入費助成を行う市町村に対し補助している。田辺市議は、この県予算案が公表されてから、市当局に対し、耳あな型などを助成対象にするよう訴えていた。馬場規子市議も昨年9月定例会で、県の補助を活用して市の助成を拡充するよう提案。党市議団としても今年度予算編成に対する要望書で求めていた。