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コラム「北斗七星」
支局最寄りの地下鉄駅は、葬儀場につながっている。先日、喪服の老夫婦がホームで迷っているように見えた。「葬儀場なら、こっちですよ」と声を掛けた。夫人は自身の顔の前で手を振った。帰りのようだ◆先週、帰りの地下鉄車内で立っていた。前の席に座っていた青年が降りるそぶりをしたので、横にずれて前を開けた。彼は会釈しながら立った。敬意を払われたように感じた◆見知らぬ者同士でも、家族の間でも、互いを敬う気持ちが大事だ。敬うというと大げさに感じるが、相手を大切に思うことである。それが言葉や行動に表れる◆相手に敬意を示す。敬意を持って接する。これが、自分の言葉を分かってもらうための大前提――言語学者、作家の川添愛さんが著書『「わかってもらう」ということ 他人と、そして自分とうまくやっていくための言葉の使い方』(KADOKAWA)で述べていた◆同書は敬意を欠いた話し方として「教えてやるモード」「聞き流しモード」「結論決まってるモード」を挙げた。ドキッとした。「敬意はプレゼントと同じ」で「喜んで受け取ってくれる人のところへやってくる」とも書かれていた。敬意を持った会話で、互いの心をつなげたい。(直)









