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【主張】ストーカー規制法改正 早期対応で被害者の安全確保を
相次ぐストーカー被害への対応が手遅れになる事態があってはならない。命に関わるような重大な事案を未然に防ぐ体制を確実に整えていく必要がある。
ストーカー被害の実態に即した対応を強化するためのストーカー規制法改正案がきょう3日、参院本会議で成立する見通しだ。改正の柱の一つは、被害者からの申し出がなくても、警察が職権でストーカー行為に行政指導の「警告」を出せる制度の導入である。
元交際相手からのストーカー被害を訴えていた川崎市の女性が、暴力や付きまといを受けた末に昨年12月頃に殺害されたとみられる事件を受け、公明党は痛ましい事件が繰り返されないよう法改正による対策強化を主張してきた。
特に現行法に基づく警告は、被害者の申し出が必要だが、加害者からの報復を恐れてためらう人もいる。このため、改正案では警察が被害者の状況を踏まえ、必要と判断した場合に出せるよう改善する。
警告を出す前提となる行為について政府は、付きまといなどにより相手の身体の安全、住居の平穏、名誉が害される場合などと説明する。過度な対応にならないよう十分留意し、被害者の安全確保と両立する適切な実行を求めたい。
また改正案には、ブルートゥース(無線通信)を利用して位置情報を把握する「紛失防止タグ」の悪用規制も盛り込まれた。相手に無断で取り付ける手口などが横行しており、被害の相談が急増しているためだ。広く周知を徹底し、抑止につなげてほしい。
川崎市の事件では、神奈川県警の対応に不適切な点が認められ、「組織的・構造的な問題点があった」などとした検証報告書が9月に公表された。警察は意識を改め、再発防止に力を入れねばならない。
ストーカー事案を減らすには加害者の治療やカウンセリングも有効とされる。警察は事案への早期対応と併せて、行為を繰り返す加害者に治療などの重要性を理解させ、受診や相談を積極的に促してもらいたい。









