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政府が検討する”「ふるさと住民登録制度」”
地方創生の新たな力に…「関係人口」どう増やすか "
人口減少や高齢化が加速する中、地方創生の新たな原動力として「関係人口」に注目が集まっている。関係人口の創出へ既に取り組みを進めている自治体もあり、政府は居住地以外の地域と継続的に関わる人を「ふるさと住民」として登録する制度の創設を検討している。現状を解説するとともに、公明党総務部会長の庄子賢一衆院議員のコメントを紹介する。
■地域の担い手確保へ
関係人口とは、移住した「定住人口」や観光に来た「交流人口」でもない、地域の人々やまちづくりなどに多様に関わる人を指す。いわば「観光客以上、移住者未満」である。
地域づくりの新たな担い手として、とりわけ地方部では“地域外の人材”である関係人口に期待が高まる一方、関係人口はその規模や地域との関係性が可視化できていないことなどが課題となっている。
2014年から本格的に始動した政府の地方創生戦略。当初は人口減対策と東京一極集中の是正をめざし、地方への移住推進が核だった。しかし、移住へのハードルが高いといった指摘もあり、現在は関係人口を創出する取り組みに重点を移す自治体も現れている。
例えば福島県は、都市部と地方部の両方に生活拠点を持つ「二地域居住」を気軽に体験できる制度を設けている。県外在住者が県内に滞在し、コワーキングスペース(共同利用できるオフィス)などでテレワークする際の宿泊費や交通費などを補助する内容だ。将来の移住を検討する機会をつくる狙いがあるという。
■アプリで登録、自治体とつなぐ
こうした各地の取り組みをサポートしようと、国が検討を進めるのが「ふるさと住民登録制度」だ。
同制度は、仕事や趣味などで居住地以外の地域と継続的に関わる人をスマートフォンのアプリで「ふるさと住民」として登録する仕組み。利用者と地方の自治体をつなげ、関係人口を見える化するプラットフォーム(基盤)の役割を果たすものだ。6月に政府がまとめた指針「地方創生2.0基本構想」に創設が明記された。
■利用者に交通・滞在費補助も
総務省によると、利用者の登録は地域との関わり方に応じて2種類に分ける方針だ。特産品の購入など気軽な形で接点を持つ人を対象にした「ベーシック登録」(仮称)とボランティアなど地域活動の担い手になる人による「プレミアム登録」(仮称)である。
このうちベーシック登録では、観光のリピート客や特産品の購入、ふるさと納税を行って地域経済の活性化に貢献する人を想定。プレミアム登録では、ボランティアや副業に加え、自治会への参画や二地域居住など実際の地域活動の担い手を見込んでいる。
1人が複数の自治体を登録できるようにもするという。いずれも自治体が登録証を発行し、地域の祭りやイベントの開催案内といった情報を提供する。
特にプレミアム登録に関しては、自治体が登録者に対し、地域での活動実態に関する要件などを設定した上で、公共施設利用料の割引や交通費・滞在費の補助といった独自サービスを提供することも検討する。将来的にベーシック登録から、地域により深く関わるプレミアム登録への移行を促し、担い手確保につなげていく考えだ。
ふるさと住民登録について政府は、今後10年で実人数1000万人、延べ1億人の登録をめざす。総務省は来年度予算の概算要求で、アプリ開発などの経費を盛り込んだ。実効性のある仕組みづくりが問われる。
■党総務部会長 庄子賢一衆院議員
■都市部の住民巻き込む工夫を
「地方創生10年」の歩みを振り返ると、政府はさまざまな移住支援策を講じているが東京一極集中を是正するまで至っていないのが実情だ。定住人口が減る分を観光やビジネスなどの交流人口で埋めるのは難しい。鍵となるのは、都市部からの人の移動を活発化し、都市と地方を「かき混ぜる」という考え方だ。
そうした観点から「ふるさと住民登録制度」の役割は重要である。公明党も移住・定住策とともに関係人口の創出に向けた取り組みを推進してきた。
制度に対する地方の期待は大きく、取り組みが一過性のもので終わってはならない。重要なのは、都市部に住む人をいかに巻き込めるかだ。登録したくなる楽しそうな内容を盛り込み、登録者が地方に足を運び、移住や二地域居住へと関係を深めていけるような工夫が必要になる。登録する意義を国民に理解してもらうことも不可欠で、政府は丁寧な周知・広報に徹してほしい。










