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【主張】犯罪被害者支援 切れ目ない対応策の充実を
犯罪被害に遭った人々へのケアを充実させねばならない。被害者や遺族が心の平静を取り戻せる環境づくりが最重要である。
警察庁は4日、犯罪被害者への切れ目のない支援体制強化に向けた「第5次犯罪被害者等基本計画案」を公表した。来年3月の閣議決定をめざす。
同計画は、被害者の視点に立った支援を総合的に推進するためのものである。計画案は四つの基本方針として▽尊厳にふさわしい処遇を権利として保障すること▽個々の事情に応じて適切に行われること▽途切れることなく行われること▽国民の総意を形成しながら展開されること――を掲げている。この方針をどう具体化するかが問われる。
犯罪に直面した被害者は長期間に及ぶ精神的ダメージを負う。そのため被害者支援は切れ目のない対応が求められるが、現実は課題が少なくない。被害者支援は通常、警察や各地の専門の支援センターなど多数の関係機関が対応に当たる。ところが複数の機関で支援を受ける際、そのたびに担当者から被害状況の具体的説明を求められ、大きな精神的負担になっている。
計画案では、被害者への精神的な2次被害を防ぐ目的で、プライバシーに配慮しながら被害内容や支援の経過、要望などを担当者のみが把握できる「被害者手帳」の導入を掲げた。また、被害者が改めて支援を受ける場合に円滑に対応できる体制整備も行う。個人情報の漏えい対策を徹底した上で、実現させてほしい。
事件の記憶は、被害者の生活に大きな影響を及ぼす。政府は計画案へ出される意見公募も踏まえ、被害者に寄り添った支援の充実に全力を注ぐべきである。
公明党は、犯罪被害者支援策の拡充を長年推進してきた。来年1月13日からは性犯罪や殺人など重大事件の被害者や遺族に対し、弁護士が事件直後から被害届の作成・提出、裁判所への同行など一貫して包括的にサポートする「犯罪被害者等支援弁護士制度」が始まる。同制度の周知徹底も欠かせない。









